*この記事は、2017年5月22日に「healsy(http://healsy.jp/)」に掲載されたものを2017年7月27日より「オンコロ」に移管したものになります。移管の際にオンコロのポリシーに則り加筆・修正しております。

膀胱癌の新薬アテゾリズマブ(テセントリク)について

膀胱癌の化学療法は選択肢に限りがあるため、新規の治療方法の開発が求められています。現在は、ゲムシタビン+シスプラチンを併用したGC療法が標準治療ですが、シスプラチンはプラチナ系抗癌剤で副作用が多いために投与できない患者さんも少なくはありません。

2014年2月以降、パクリタキセルやカルボプラチンなどの治療薬も膀胱癌の化学療法としての保険適応が認められましたので、漸く選択肢が広がってきましたが、これら化学療法に効果を示さなかった患者さんの次なる一手が膀胱癌にはなかったのです・・・

アテゾリズマブ(テセントリク)

が登場するまでは。アテゾリズマブ(テセントリク)はプラチナ系抗癌剤治療後に再発もしくは難治性を示した膀胱癌の二次治療としてFDAに承認された膀胱癌の新薬です。また、プラチナ系抗癌剤に適応がない場合に限り、アテゾリズマブ(テセントリク)は一次治療としても使うことが可能です。

アテゾリズマブ(テセントリク)の薬剤概要

製品名

テセントリク

一般名

アテゾリズマブ(atezolizumab)

用法用量

未定(3週間に1回アテゾリズマブとして 1,200mgを静脈投与する)

効能効果

未定(進行再発膀胱癌)

主な副作用

疲労、食欲不振、呼吸困難(息切れ)、咳、悪心、筋骨格痛、便秘

製造承認日

・2016年10月19日(アメリカ)

アテゾリズマブ(テセントリク)の作用機序

アテゾリズマブ(atezolizumab)はTCおよびICに発現しているPD-L1を標的とし、T細胞表面上のPD-1およびB7.1との結合を阻害する。アテゾリズマブ(atezolizumab)によるPD-L1阻害により、T細胞が活性化されることで抗腫瘍効果を発揮する

アテゾリズマブ(テセントリク)の最新文献

1)Atezolizumab as first-line treatment in cisplatin-ineligible patients with locally advanced and metastatic urothelial carcinoma: a single-arm, multicentre, phase 2 trial.

文献の概要

シスプラチンに適応のない未治療の再発難治性膀胱癌患者さんに対してアテゾリズマブ単剤療法を投与して、その有効性(奏効率)を検証したシングルアームのフェーズⅡ試験。結果は、アテゾリズマブが投与された119人の内9%の完全奏効を含む23%の患者さんに効果を示した。

文献の出典

THE Lancet

文献の発刊日

2017年1月

アテゾリズマブ(テセントリク)の口コミ

医師のコメント

その他医療関係者のコメント

アテゾリズマブ(テセントリク)の治験情報

1)Study of Atezolizumab as Monotherapy and in Combination With Platinum-Based Chemotherapy in Participants With Untreated Locally Advanced or Metastatic Urothelial Carcinoma (IMvigor130)

治験の概要

未治療の再発難治性膀胱癌患者さんに対してアテゾリズマブ単剤療法を投与する郡、アテゾリズマブ+ゲムシタビン+シスプラチンもしくはカルボプラチン併用療法を投与する郡、ゲムシタビン+シスプラチンもしくはカルボプラチン併用療法を投与する郡と、3郡にわけてその有効性(PFS)を検証する治験

治験の期限

2018年12月31日

2)A Study of Atezolizumab Compared With Chemotherapy in Participants With Locally Advanced or Metastatic Urothelial Bladder Cancer [IMvigor211]

治験の概要

プラチナ系抗癌剤治療後に再発または難治性を示した膀胱癌患者さんに対してアテゾリズマブ単剤療法を投与する郡、ドセタキセルもしくはパクリタキセルもしくはビンブラスチンを投与する郡と、2郡にわけてそのOS(全生存期間)を検証する治験

治験の期限

2017年3月13日

参考資料

1)中外製薬株式会社プレスリリース
2)膀胱癌診療ガイドライン


この記事に利益相反はありません。

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