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進行腎細胞がんに対する初回治療としてのオプジーボ+カボメティクス併用療法の最終解析 ASCO GU 2025
[公開日] 2025.03.04[最終更新日] 2025.03.04
2025年2月13日-2月15日、米国サンフランシスコで開催された全米臨床腫瘍学会泌尿生殖器がんシンポジウム(ASCO-GU)にて、進行腎細胞がん(aRCC)に対する初回治療としての抗PD-1抗体薬オプジーボ(一般名:ニボルマブ)+マルチキナーゼ阻害剤カボメティクス(一般名:カボザンチニブ)の有効性・安全性を検証した第3相CheckMate-9ER試験の最終解析の結果が発表された。
CheckMate-9ER試験は、未治療のaRCCに対して、オプジーボ+カボメティクス併用療法とスーテント(一般名:スニチニブ)を比較した試験。既に主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)および副次評価項目である全生存期間(OS)、全奏効率(ORR)において、併用療法の優位性が示されていた。
今回発表されたのは、長期(5年以上)追跡後の結果。追跡期間中央値67.6カ月時点で、651人(オプジーボ+カボメティクス群323人、スーテント群328人)が追跡対象であった。PFSの中央値はオプジーボ+カボメティクス群の16.4ヵ月に対し、スーテント群で8.3ヵ月と、オプジーボ+カボメティクス併用療法による有意な改善が認められた(ハザード比:0.58、95%信頼区間:0.49-0.70)。さらにOSの中央値は、オプジーボ+カボメティクス群の46.5ヵ月に対し、スーテント群で35.5ヵ月であり、オプジーボ+カボメティクス群で優れた結果となった(ハザード比:0.79、95%信頼区間:0.65-0.96)。
また、ORRに関しても、オプジーボ+カボメティクス群で引き続き改善効果が認められた(55.7%に対して27.4%)。そのうち完全奏効は13.9%に対して4.6%と、オプジーボ+カボメティクス群で高い腫瘍縮小効果が認められた。
サブ解析の結果では、IMDC(International Metastatic RCC Database Consortium)分類に基づくリスク分類うち、中・高リスクで特にオプジーボ+カボメティクス併用のメリットが得られた。また、ベースラインにおいて肝臓、肺、骨に転移があった症例に関しても、オプジーボ+カボメティクス群でPFS、OS、ORRの大幅な改善が認められた。
治療関連有害事象は、オプジーボ+カボメティクス群とスーテント群で97.5%と93.1%(うちグレード3以上が67.8%と55.3%)にそれぞれ発生した。前回の解析以降、新たな毒性による死亡例は認められていない。
以上の結果は、オプジーボ+カボメティクス併用療法が、未治療のaRCCに対する標準療法のひとつであることを支持している。
参照元:
Nivolumab plus cabozantinib (N+C) vs sunitinib (S) for previously untreated advanced renal cell carcinoma (aRCC): Final follow-up results from the CheckMate 9ER trial.(ASCO-GU 2025)
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