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高リスク筋層浸潤性膀胱がんに対する術後療法としてのオプジーボの長期追跡結果 ASCO GU 2025
[公開日] 2025.02.28[最終更新日] 2025.02.26
2025年2月13日-2月15日、米国サンフランシスコで開催された全米臨床腫瘍学会泌尿生殖器がんシンポジウム(ASCO-GU)にて、高リスク筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)に対する術後療法としての抗PD-1抗体オプジーボ(一般名:ニボルマブ)の有効性・安全性を検証した第3相CheckMate-274試験の長期追跡後の結果が発表された。
CheckMate-274試験は、シスプラチンベースの術前化学療法実施の有無にかかわらず、根治切除を受けた高リスク筋層浸潤尿路上皮がん(MIUC)における術後療法としてのオプジーボを評価した試験。既に全体集団およびPD-L1≧1%の集団を対象に、術後オプジーボがプラセボと比較して無病生存期間(DFS)を改善することが示されていた。今回は、MIBCを対象とした、より長期追跡後の解析結果が発表された。
同試験に登録された709人のうち560人(オプジーボ群279人、プラセボ群281人)がMIBCであった。MIBC患者における追跡期間中央値34.5ヵ月時点において、DFSの中央値はオプジーボ群の25.6ヵ月(95%信頼区間:19.2-41.8)に対してプラセボ群で8.5ヵ月(95%信頼区間:7.3-13.7)、ハザード比は0.63(95%信頼区間:0.51-0.78)であり、オプジーボ群で有意な改善傾向が認められた。
術前化学療法を受けたMIBC患者284人(各群それぞれ142人)のDFSの中央値は、オプジーボ群の19.6ヵ月(95%信頼区間:15.6-48.2)に対してプラセボ群で8.3ヵ月(95%信頼区間:5.6-11.2)、ハザード比は0.58(95%信頼区間:0.43-0.79)であった。一方の術前化学療法を受けなかったMIBC患者のDFSの中央値は、オプジーボ群の25.9ヵ月(95%信頼区間:19.2-51.5)に対してプラセボ群で13.7ヵ月(95%信頼区間:7.8-22.1)、ハザード比は0.69(95%信頼区間:0.50-0.94)であった。
MIBC全体集団における全生存期間(OS)の中央値は、オプジーボ群の未達(95%信頼区間:45.0-NE)に対してプラセボ群で39.9ヵ月(95%信頼区間:29.8-52.1)、ハザード比は0.70(95%信頼区間:0.55-0.90)で、オプジーボ群の方が良好であった。またこの傾向は、PD-L1≧1%のサブグループ(ハザード比:0.48、95%信頼区間:0.29-0.77)および術前化学療法を受けた集団(ハザード比:0.74、95%信頼区間:0.53-1.03)と受けていない集団(ハザード比:0.67、95%信頼区間:0.47-0.95)のすべてにおいて一貫していた。
安全性シグナルは、既報の全体集団のデータと概ね一致しており、新たな懸念は確認されなかった。
以上の結果は、高リスクMIBCにおける術後療法としてのオプジーボの使用を支持するものであり、治療転帰を改善する可能性が示された。
参照元:
Adjuvant nivolumab (NIVO) vs placebo (PBO) for high-risk muscle-invasive urothelial carcinoma (MIUC): Additional efficacy outcomes including overall survival (OS) in patients (pts) with muscle-invasive bladder cancer (MIBC) from CheckMate 274.(ASCO-GU 2025)
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