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HER2陽性進行胃腺がん/食道胃接合部腺がんの周術期治療化学療法に対する抗HER2抗体薬追加の検討 ASCO-GI 2025

[公開日] 2025.02.17[最終更新日] 2025.02.20

2025年1月23日-1月25日、米国サンフランシスコで開催された米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウム(ASCO-GI)にて、HER2陽性進行胃腺がん/食道胃接合部腺がんの周術期治療化学療法に対する抗HER2抗体薬ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)あるいはパージェタ(一般名:ペルツズマブ)の上乗せ効果を検討した第2相INNOVATION試験の結果が発表された。 INNOVATION試験は、切除可能HER2陽性進行胃腺がん/食道胃接合部腺がんの術前・術後療法において、化学療法単独(A群:35人)、化学療法+ハーセプチン併用療法(B群:67人)、化学療法+ハーセプチン+パージェタ併用療法(C群:70人)に1:2:2の比率で割り付け評価した。なお、化学療法は当初シスプラチンとカペシタビンの3サイクル投与であったが、途中でプロトコルが修正され(欧州における標準化学療法がFLOT(フルオロウラシル、ロイコボリン、オキサリプラチン、ドセタキセル)に置き換わったことによる)、4サイクルのFLOTに変更された。FLOTが不適格な患者には代わりにFOLFOX(フルオロウラシル、オキサリプラチン、レボホリナート)またはCAPOX(カペシタビン、オキサリプラチン)が投与された。 今回は、追跡期間中央値4.3年時点での無増悪生存率(PFS)と全生存率(OS)が発表された。 3年のPFS率は、A、B、C群でそれぞれ57.1%、64.2%、50.4%、プロトコル修正後はそれぞれ68.4%、65.0%、50.4%であった。また3年のOS率はそれぞれ78.6%、83.6%、68.3%、プロトコル修正後はそれぞれ73.3%、72.2%、62.2%であった。 副作用に関しては、化学療法単独に抗HER2抗体薬を併用することで、特にC群においてはグレード3、4の有害事象の増加傾向が認められた。 以上の結果から、HER2陽性進行胃腺がん/食道胃接合部腺がんの周術期化学療法に対して、抗HER2抗体の上乗せはPFSやOSの有意な改善を示さなかった。 参照元: EORTC-1203 GITC "INNOVATION": Integration of trastuzumab (T), with or without pertuzumab (P), into perioperative chemotherapy of HER-2 positive stomach cancer: Overall survival results.(ASCO-GI 2025)
ニュース 胃がん HER2胃腺がん食道胃接合部腺がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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