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BRAF V600E変異陽性進行大腸がんに対する一次治療としてのビラフトビ+アービタックス+mFOLFOX、安全かつ持続的な効果を示す ASCO-GI 2025
[公開日] 2025.02.07[最終更新日] 2025.02.07
2025年1月23日-1月25日、米国サンフランシスコで開催された米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウム(ASCO-GI)にて、BRAF V600E変異陽性進行大腸がんに対するBRAF阻害薬ビラフトビ(一般名:エンコラフェニブ)+抗EGFR抗体アービタックス(一般名:セツキシマブ)+modified(m)-FOLFOX療法併用療法の有効性・安全性を検討した第3相BREAKWATER試験の結果が報告された。
BREAKWATER試験は、BRAF V600E変異陽性進行大腸がんを対象として、一次療法としてのビラフトビ+アービタックス+mFOLFOX(BA併用群)と、従来の標準的治療である標準治療である化学療法(mFOLFOX6、FOLFOXIRI、CAPOX)±アバスチン(一般名:ベバシズマブ)の有効性・安全性を比較した試験である。
同試験の中で、未治療のBRAF V600E変異陽性進行大腸がん患者479人が登録された(BA併用群=236人、標準治療群=243人)。そのうち主要評価項目である全奏効率(ORR)は、両群110人ずつで評価され、60.9%と40.0%をそれぞれ示し、BA併用群で統計的有意な改善が認められた。
奏効までの期間の中央値は、両群とも約7カ月(7.1ヵ月vs7.3ヵ月)。奏効期間の中央値は、BA併用群の13.9ヵ月(8.5-未達)に対して標準治療群で11.1ヵ月(6.7-12.7)であった。奏効が6ヵ月以上続いた症例は、BA併用群の68.7%に対して標準治療群で34.1%、12ヵ月以上続いた症例は、BA併用群の22.4%に対して標準治療群で11.4%であった。全生存期間(OS)は未成熟であったが、BA併用群でより持続的な効果が認められた。
治療中に発生した重篤な有害事象は、BA併用群で37.7%、標準治療群で34.6%に発生した。安全性プロファイルは、概ね各薬剤で知られているものと一致しており、新たな安全性の懸念は確認されなかった。
以上の結果から、ビラフトビ+アービタックス+mFOLFOXが、BRAF V600E変異陽性進行大腸がんに対する安全で持続的な効果を示すことが実証された。
参照元:
BREAKWATER: Analysis of first-line encorafenib + cetuximab + chemotherapy in BRAF V600E-mutant metastatic colorectal cancer.(ASCO-GI 2025)
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