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切除不能肝細胞がんにおけるテセントリク+アバスチン併用療法および外科的切除を用いた集学的治療の検討 ASCO-GI 2025
[公開日] 2025.02.06[最終更新日] 2025.02.05
2025年1月23日-1月25日、米国サンフランシスコで開催された米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウム(ASCO-GI)にて、進行肝細胞がんに対するテセントリク(一般名:アテゾリズマブ)+アバスチン(一般名:ベバシズマブ)併用療法および外科的切除の可能性を検討したRACB試験の結果が発表された。
RACB試験は、当初切除不能と判定された進行肝細胞がん患者を対象に、テセントリク+アバスチン療法の奏効によるコンバージョン手術の実行可能性を評価することを目的として日本で実施された第2相試験である。今回は短期追跡による結果が報告された。
同試験では50人が有効性評価の対象となり、完全奏効率と部分奏効率は、RECIST評価に基づくと0%と13%、mRECIST評価に基づくと2.2%と26.1%であった。テセントリク+アバスチン後の切除率は48%(24例)、またR0、R1、およびR2切除は、21人(87.5%)、1人(4.2%)、2人(8.3%)においてそれぞれ実施された。また、手術関連死亡は認められなかった。
一方で、有害事象は34例(66.7%)に発生し、テセントリク+アバスチン1サイクル後にグレード3以上の症例が16件、そのうちグレード4の上部消化管出血が1件、グレード4の脳症が1件、予期せぬ死亡が1件発生した。
以上の結果は、当初切除不能であった肝細胞がんにおけるテセントリク+アバスチン併用療法後の手術の実行可能性を示唆しているが、重篤な有害事象に注意が必要である。
参照元:
A multicenter prospective study to evaluate the efficacy of resection for initially unresectable hepatocellular carcinoma after atezolizumab combined with bevacizumab (the RACB study): Short-term outcomes.(ASCO-GI 2025)
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