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RAS野生型の切除不能進行・再発大腸がんに対する1次治療としてのm-FOLFOXIRI+アービタックス対m-FOLFOXIRI+アバスチンの最終解析結果が発表 ASCO-GI 2025
[公開日] 2025.02.05[最終更新日] 2025.02.05
2025年1月23日-1月25日、米国サンフランシスコで開催された米国臨床腫瘍学会消化器がんシンポジウム(ASCO-GI)にて、RAS野生型進行大腸がんに対するmodified(m)-FOLFOXIRI療法+抗EGFR抗体アービタックス(一般名:セツキシマブ)併用療法の有効性・安全性を検討した第2相DEEPER試験の結果が報告された。
DEEPER試験は、RAS野生型の切除不能進行・再発大腸がんを対象として、一次療法としてのm-FOLFOXIRI+アービタックスと、従来の標準的治療であるm-FOLFOXIRI+抗VEGF抗体アバスチン(一般名:ベバシズマブ)の有効性・安全性を比較した試験である。今回は、2024年8月のカットオフにおける最終的な生存解析の結果が発表された。
同試験の中で、主要評価項目である反応の深さを評価できた321人が解析対象となった。RAS野生型および左側腫瘍では、無増悪生存期間(PFS)の中央値は、アービタックス群とアバスチン群でそれぞれ13.9ヵ月対12.1ヵ月(ハザード比:0.81、95%信頼区間:0.63-1.05)、全生存期間(OS)の中央値は45.3ヵ月対41.9ヵ月(ハザード比:0.85、95%信頼区間:0.64-1.12)であった。また、探索的解析では、RAS/BRAF野生型および左側腫瘍を有する178人において、OSの中央値は50.2ヵ月対40.2ヵ月であった(ハザード比:0.74、95%信頼区間:0.53-1.05)。
更に、肝転移の状態に応じて解析した結果、RAS/BRAF野生型および左側腫瘍かつ肝外転移を有する集団では、アービタックス群におけるPFSおよびOSの延長が認められたが(PFS中央値=15.1ヵ月対11.4ヵ月、ハザード比:0.66、95%信頼区間:0.46-0.95、OS中央値=50.2ヵ月対38.6ヵ月、ハザード比:0.60、95%信頼区間:0.40-0.90)、肝限局転移を有する集団では延長が認められなかった(PFS中央値=14.5ヵ月対15.5ヵ月、ハザード比:0.79、95%信頼区間0.44-1.42、OS中央値=52.2ヵ月対49.9ヵ月、ハザード比:1.17、95%信頼区間:CI 0.61-2.24)。
以上の結果は、m-FOLFOXIRI+アービタックスが、RAS/BRAF野生型および左側腫瘍かつ肝外転移を有する進行大腸がんにおける有望な第一選択薬となる可能性を示している。
参照元:
Final analysis of modified (m)-FOLFOXIRI plus cetuximab versus bevacizumab for RAS wild-type and left-sided metastatic colorectal cancer: The DEEPER trial (JACCRO CC-13).(ASCO-GI 2025)
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