ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は9月24日、「オータイロ カプセル 40mg」(一般名:レポトレクチニブ)について、ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんを効能又は効果として、厚生労働省より製造販売承認を取得したことを発表した。
オータイロは、ROS1融合遺伝子によってコードされるROS1受容体チロシンキナーゼに対して阻害活性を有し、細胞増殖に関わるシグナル伝達を阻害することで抗腫瘍効果を示すチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)。今回の承認は、ROS1、NTRK1-3又はALK融合遺伝子陽性の進行固形がんを対象とした国際共同第 1/2相試験(TRIDENT-1試験)のうち、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんを対象とした第2相パートの各コホートにより得られた結果に基づいている。
同試験における主要評価項目である盲検下独立中央判定による奏効率は、TKIによる治療歴のない患者で77.8%[65.5, 87.3](49/63例)、1種類のTKI治療歴を有する患者で37.7%[24.8, 52.1](20/53例)、1種類のTKI及び1種類の白金系抗悪性腫瘍剤による治療歴のある患者で43.5%[23.2, 65.5](10/23例)、2種類のTKI治療歴がある患者で29.4%[10.3, 56.0](5/17例)であった。また副作用発現頻度は、95.8%(299/312例)であり、主な副作用は、浮動性めまい57.7%(180/312例)、味覚不全48.7%(152/312例)、錯感覚30.4%(95/312例)、便秘26.3%(82/312例)、貧血25.3%(79/312例)、運動失調20.2%(63/312例)であった。
なお、オータイロの「ROS1 融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」の適応判定に必要なROS1融合遺伝子の検出には、体外診断用医薬品「AmoyDx肺癌マルチ遺伝子PCRパネル」(株式会社理研ジェネシス)を使用する。「AmoyDx肺癌マルチ遺伝子PCRパネル」のオータイロのコンパニオン診断薬としての使用目的追加については、2024年9月19日に厚生労働省より承認を取得している。
参照元:
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社 プレスリリース
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