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MSI-H/dMMR進行大腸がんに対するオプジーボ+ヤーボイ、化学療法およびオプジーボ単剤との比較でOSを改善 Annals of Oncologyより

[公開日] 2026.11.06[最終更新日] 2026.11.06

2026年10月24日、医学誌「Annals of Oncology」にて、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)を有する切除不能または転移性大腸がんを対象に、抗PD-1抗体オプジーボ(一般名:ニボルマブ)+抗CTLA-4抗体ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)併用療法の有効性と安全性をオプジーボ単剤療法および化学療法(±分子標的薬)と比較評価した国際多施設共同無作為化第3相臨床試験(CheckMate 8HW試験)の事前規定最終全生存期間(OS)解析結果が公表された。

試験デザイン

対象

MSI-H/dMMRが確認された免疫チェックポイント阻害薬未治療の18歳以上の切除不能・転移性大腸がん患者(全治療ラインを含む)

レジメン(治療法)

全ライン計 839例を以下の群に2:2:1で割付け NIVO+IPI群:オプジーボ+ヤーボイ NIVO群:オプジーボ単剤 対照群:mFOLFOX6またはFOLFIRI±アバスチン(一般名:ベバシズマブ)またはアービタックス(一般名:セツキシマブ)

評価項目

主要評価項目:初回治療における無増悪生存期間(PFS;NIVO+IPI vs 化学療法)、全ラインにおけるPFS(NIVO+IPI vs NIVO) 副次評価項目:初回治療におけるPFS(NIVO+IPI vs NIVO)、中央判定MSI-H/dMMR集団における全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、安全性

結果

有効性

既に主要評価項目の達成は報告されており、今回は追跡期間中央値68.0か月における最終的なOSおよび有効性のアップデートが報告された。 全ライン集団(NIVO+IPI vs NIVO)のOSハザード比は0.61(95%信頼区間:0.46-0.82、P=0.0009)であり、NIVO+IPI群で統計学的に有意な死亡リスク低減が実証された。また初回治療集団(NIVO+IPI vs 化学療法)のOSハザード比は0.37(95%信頼区間:0.24-0.57、P<0.0001)であり、化学療法群と比較して著明な生存ベネフィットを示した。 初回治療集団(NIVO+IPI vs NIVO)のOSのハザード比は0.66(95%信頼区間:0.44-0.99、P=0.0432)であり、臨床的に意義のある生存改善傾向を示したが、事前に規定された統計学的有意水準(P<0.006)には達しなかった。 PFSの長期追跡後の結果は、全ライン集団(NIVO+IPI vs NIVO)でハザード比0.60、初回治療(NIVO+IPI vs 化学療法)でハザード比0.21、初回治療(NIVO+IPI vs NIVO)でハザード比0.68であり、全ての比較においてオプジーボ+ヤーボイ併用が良好な結果を示した。

安全性

グレード3/4の治療関連有害事象(TRAE)の発現率は、全治療ラインにおいてNIVO+IPI群で22%(78名)、NIVO群で14%(50名)であった。前回の追跡以降、新たな安全性の懸念や追加の治療関連死亡は認められず、既知の安全性プロファイルと一貫していた。

結論

MSI-H/dMMRの転移性大腸がんにおいて、オプジーボ+ヤーボイ併用療法は、全治療ラインでのオプジーボ単剤療法および初回治療での化学療法と比較して有意なOS延長を示した。また、初回治療におけるオプジーボ単剤との比較でも臨床的に意義のあるOS延長傾向が示され、MSI-H/dMMR転移性大腸がんにおける標準治療としての地位をより強固にする結果となった。 参照元: Final results of nivolumab plus ipilimumab versus nivolumab or chemotherapy in microsatellite instability-high/mismatch repair-deficient metastatic colorectal cancer from CheckMate 8HW(Ann Oncol 2026 doi:10.1016/j.annonc.2026.09.009.)
ニュース 大腸がん dMMRMSI-Hイピリムマブオプジーボニボルマブヤーボイ

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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