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既治療のPD-L1陽性かつHR陽性/HER2陰性進行乳がんに対するキイトルーダ+化学療法、PFSを有意に改善もOSの改善には至らず Annals of Oncologyより

[公開日] 2026.11.05[最終更新日] 2026.11.05

2026年10月24日、医学誌「Annals of Oncology」にて、ホルモン療法後の病勢進行を認めたPD-L1陽性(CPS≧1)のホルモン受容体陽性/HER2陰性の進行乳がんを対象に、化学療法への抗PD-1抗体キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)併用療法の有効性と安全性を比較評価した国際多施設共同無作為化第3相臨床試験(KEYNOTE-B49試験)の最終解析結果が公表された。

試験デザイン

対象

ホルモン療法を受け病勢進行を認めた、初回化学療法の適応となるPD-L1陽性(CPS≧1)の局所再発・切除不能または転移・再発のホルモン受容体陽性/HER2陰性乳がん患者

レジメン(治療法)

試験群:キイトルーダ+治験医師選択の化学療法 対照群:プラセボ+治験医師選択の化学療法

評価項目

主要評価項目:盲検下独立中央判定(BICR)によるPD-L1 CPS≧1集団における無増悪生存期間(PFS) 主要副次評価項目:PD-L1 CPS≧1集団における全生存期間(OS) その他の副次評価項目:PD-L1 CPS≧10集団におけるPFSおよびOS、安全性

結果

有効性

中間解析(追跡期間中央値29.1ヵ月)時点におけるPD-L1 CPS≧1集団のPFSの中央値は、試験群で6.7ヵ月に対して対照群で6.0ヵ月であり、統計学的に有意な延長を達成した(ハザード比:0.74、95%信頼区間:0.58-0.95、p=0.0089)。PD-L1 CPS≧10集団におけるPFSのハザード比は0.59(95%信頼区間:0.35-0.98)であり、試験群で改善効果が認められた。 最終解析時点(追跡期間中央値34.9ヵ月)におけるPD-L1 CPS≧1集団のOS中央値は、試験群で21.0ヵ月に対して対照群で22.2ヵ月であり、有意な生存期間の延長は認められなかった(ハザード比:1.04、95%信頼区間:0.81-1.33、p=0.6185)。

安全性

Grade 3以上の治療関連有害事象(TRAE)発現率は、試験群で38%に対して対照群で33%、また、TRAEによる治療中止率は、11%に対して5%であった。

結論

内分泌療法治療歴を有するPD-L1陽性(CPS≧1)ホルモン受容体陽性/HER2陰性進行乳がんにおいて、初回化学療法へのキイトルーダの追加は、PFSを統計的有意に改善し、PD-L1高発現例(CPS≧10)ではより高いリスク低減傾向を示した。一方で、OSの改善効果は認められなかった。 参照元: Pembrolizumab Plus Chemotherapy for HR+/HER2- PD-L1‒Positive Advanced Breast Cancer: Final Analysis of the Phase 3 KEYNOTE-B49 Study(Ann Oncol 2026 doi:10.1016/j.annonc.2026.10.1285.)
ニュース 乳がん キイトルーダペムブロリズマブホルモン受容体

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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