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シスプラチン投与可能な筋層浸潤性膀胱がんに対する周術期キイトルーダ+化学療法、無イベント生存期間の改善を認めず Annals of Oncologyより

[公開日] 2026.11.02[最終更新日] 2026.11.02

2026年10月23日、医学誌「Annals of Oncology」にて、シスプラチン投与が可能な未治療筋層浸潤性膀胱がんを対象に、術前化学療法(ゲムシタビン+シスプラチン)および根治的膀胱全摘除術の前後に抗PD-1抗体キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)を追加投与する周術期療法の有効性と安全性を比較評価した国際多施設共同二重盲検無作為化第3相臨床試験(KEYNOTE-866試験)の試験成績が公表された。

試験デザイン

対象

中央評価による臨床病期がT2-T4aN0M0またはT1-T4aN1M0を有し、尿路上皮組織が50%以上あり、シスプラチンベース化学療法および根治的膀胱全摘除術(骨盤リンパ節郭清を伴う)に適した18歳以上の患者

レジメン(治療法)

試験群:キイトルーダ+ゲムシタビン+シスプラチン→根治的膀胱全摘除術→キイトルーダ(n=453) 対照群:プラセボ+ゲムシタビン+シスプラチン→根治的膀胱全摘除術→プラセボ(n=454)

評価項目

主要評価項目:治験医師判定による無イベント生存期間(EFS) 副次評価項目:盲検下独立中央判定による病理学的完全奏効(pCR)率、全生存期間(OS)、安全性など

結果

有効性

5年時点での無イベント生存割合は、試験群で63.5%に対して対照群で61.9%であり、統計的な有意差は認められなかった(ハザード比0.88、95%信頼区間:0.71-1.10、片側p=0.1366)。 盲検下独立中央病理組織判定による病理学的完全奏効(pCR)率は試験群で44.4%に対して対照群で35.8%、またOSの中央値は両群ともに未達であり、両群間で同等であった(ハザード比:1.00、95%信頼区間:0.79-1.27)。

安全性

治療有害事象(TEAE)の発現率は、試験群で99.8%に対して対照群で98.7%、グレード3以上の有害事象発現率は、80.2%に対して75.1%であった。

結論

未治療の筋層浸潤性膀胱がんに対する周術期療法としてのキイトルーダの併用は、無イベント生存割合の統計的に有意な改善を示さなかった。安全性プロファイルは、以前の報告と一致していた。 参照元: Perioperative pembrolizumab or placebo plus neoadjuvant cisplatin and gemcitabine in participants with muscle-invasive bladder cancer who are eligible for cisplatin: the double-blind, phase III KEYNOTE-866 study(Ann Oncol 2026 doi:10.1016/j.annonc.2026.10.106)
ニュース 腎盂・尿管・尿道がん 筋層浸潤性

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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