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免疫療法既治療のFGFR変異陽性進行・転移性尿路上皮がんに対するFGFR阻害薬バルバーサ、長期追跡後も持続的効果を示す ESMO Openより

[公開日] 2026.10.20[最終更新日] 2026.10.20

2026年9月30日、医学誌「ESMO Open」にて、抗PD-(L)1抗体薬を含む1-2ラインの前治療歴を有するFGFR3/2遺伝子変異陽性の進行・転移性尿路上皮がんを対象に、FGFR阻害薬バルバーサ(一般名:エルダフィチニブ)と治験医師選択の化学療法(ドセタキセルまたはビンフルニン)を比較評価した国際多施設共同第3相臨床試験(THOR試験 コホート1)の最終データカットオフ解析結果が報告された。

試験デザイン

対象

抗PD-(L)1抗体薬を含む1〜2の治療歴があり、FGFR3/2遺伝子変異または融合遺伝子を有する進行・転移性尿路上皮がん患者

レジメン(治療法)

試験群:バルバーサ経口投与(n=143) 対照群:医師選択の化学療法単剤(ドセタキセルまたはビンフルニン)点滴投与(n=135)

評価項目

主要評価項目:全生存期間(OS) 副次評価項目:無増悪生存期間(PFS)、客観的奏効率(ORR)、安全性

結果

有効性

追跡期間中央値は、試験群で21.0ヵ月に対して対照群で18.0ヵ月であった。 主要評価項目であるOS中央値は、試験群の12.1ヵ月に対して対照群で8.7ヵ月であり、一次解析時に引き続き統計学的に有意な改善を維持した(ハザード比:0.65、95%信頼区間:0.48-0.86、p=0.0031)。 PFS中央値は、試験群の5.4ヵ月に対して対照群で2.7ヵ月であった(ハザード比:0.59、95%信頼区間:0.45-0.77、p< 0.0001)。 ORRは試験群の46.9%に対して対照群で12.6%であり、化学療法群と比較して約3.7倍の奏効率を示した(相対リスク:3.74、95%信頼区間:2.31-6.04、p< 0.001)。

安全性

Grade 3-4の治療有害事象(TEAE)発現率は、試験群の67.6%に対して対照群で65.8%であった。また治療関連有害事象(TRAE)による治療中止率は、試験群の9.2%に対して対照群で14.5%であった。 治療関連重篤有害事象(TR-SAE)発現率は、試験群の12.7%に対して対照群で24.8%であった。 治療関連死亡率は、試験群の0.7%に対して対照群で6.0%であった。

結論

最終解析時点においても、バルバーサの化学療法に対する有効性は維持されており、新たな安全性の懸念も認められなかった。今回のデータは、PD-(L)1阻害剤による治療後のFGFR3遺伝子変異を有する転移性尿路上皮がんに対するバルバーサの使用を支持する結果である。 参照元: Full enrollment results from cohort 1 of the phase III randomized THOR trial of erdafitinib versus chemotherapy in FGFR-altered advanced urothelial carcinoma(ESMO Open 2026 doi:10.1016/j.esmoop.2026.108583.)
ニュース 膀胱がん エルダフィチニブバルバーサ尿路上皮がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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