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gBRCApvを有する高リスクHER2陰性早期乳がんに対するリムパーザ術後維持療法、長期追跡後も生存期間の持続的改善を示す Annals of Oncologyより

[公開日] 2026.09.16[最終更新日] 2026.09.16

2026年8月24日、医学誌「Annals of Oncology」にて、生殖細胞系列のBRCA1/BRCA2の病的または病的可能性が高いバリアント(gBRCApv)を有する高リスクHER2陰性早期乳がんを対象に、(術前)術後化学療法後のPARP阻害薬リムパーザ(一般名:オラパリブ)1年間投与の有効性と安全性をプラセボと比較評価した国際多施設共同第3相臨床試験(OlympiA試験)の第3回事前規定中間解析結果(追跡期間中央値6.1年)が公表された。

試験デザイン

対象

gBRCApvを有し、(術前)術後化学療法を完了した高リスクHER2陰性早期乳がん患者

レジメン(治療法)

全1,836例を以下いずれかの群に1:1にランダム化割り付け。 試験群:リムパーザ経口投与 対照群:プラセボ経口投与

評価項目

主要評価項目: 浸潤性疾患のない生存期間(IDFS) 重要副次評価項目: 無遠隔転移生存期間(DDFS)、全生存期間(OS)

結果

有効性

追跡期間中央値6.1年時点における解析結果は以下の通り。 主要評価項目IDFSについて、試験群と対照群におけるハザード比は0.65(95%信頼区間:0.53-0.78)、副次評価項目のDDFSのハザード比は0.65(95%信頼区間:0.53-0.81)であった。またOSのハザード比は0.72(95%信頼区間:0.56-0.93)、6年生存率は試験群で87.5%、対照群で83.2%であり、いずれも試験群の有効性が示された。またサブグループ解析の結果、リムパーザ有効性は、ホルモン受容体陽性の高リスク症例を含むすべてのサブグループにおいて一貫して認められた。

安全性

リムパーザ群において、BRCA変異に関連する新規乳がんおよび卵巣がん/卵管がんの発症が減少した。 AESI(特別な関心を寄せる有害事象)の発現率は、試験群で6.3%に対して対照群で9.3%であり、リムパーザ投与によるリスク増加は認められなかった。 二次性血液悪性腫瘍である骨髄異形成症候群(MDS)や急性骨髄性白血病(AML)の発現率は、試験群で0.4%に対して対照群で0.7%であり、長期追跡においてもいずれのリスクも上昇は認められなかった。

結論

追跡期間中央値6.1年の長期追跡結果において、gBRCApvを有する高リスクHER2陰性早期乳がんに対する(術前)術後化学療法後の1年間のリムパーザ投与は、毒性や二次性腫瘍のリスクを増加させることなくIDFS、DDFS、およびOSの持続的な改善を示した。この結果は、gBRCApvを有する高リスクHER2陰性早期乳がんにおける標準治療としてのリムパーザ術後維持療法の使用を支持するデータである。 参照元: Sustained benefit of adjuvant olaparib in women with germline BRCA1- and BRCA2- -associated high-risk HER2-negative early breast cancer: Updated results from the OlympiA phase III trial(Ann Oncol 2026 doi: 10.1016/j.annonc.2026.08.002.)
ニュース 乳がん BRCAオラパリブリムパーザ

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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