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頭頸部アルミノックス治療の治療手技の最適化:照射範囲の違いで効果が変わる? 米Rakuten Medical社
[公開日] 2026.08.13[最終更新日] 2026.08.06
米Rakuten Medical社(楽天メディカル)は、7月18日-22日に米国マサチューセッツ州ボストンで開催された2026年米国頭頸部学会(AHNS)年次学術集会にて、「切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部癌患者を対象としたアキャルックスおよびBioBladeレーザシステムによる頭頸部アルミノックス治療(光免疫療法)の有効性および安全性に関する観察研究」(jRCT1041210120:ASP-1929-401試験)の探索的解析結果を発表した。
ASP-1929(セツキシマブ サロタロカンナトリウム)を用いた光免疫療法は、EGFRを発現するがん細胞を標的とし、波長690 nmのレーザ光を局所的に照射することで薬剤を活性化させ、がんを死滅させる治療法である。日本においては、「アキャルックス点滴静注250㎎」(ASP-1929)、およびレーザ装置「BioBladeレーザシステム」が、「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌」を効能または効果として、2020年に製造販売承認を取得している。
ASP-1929-401試験のこれまでの報告において、2021年1月から2022年9月までに実臨床下で頭頸部アルミノックス治療を開始した77例を対象とした有効性(全奏効率:60.8%、疾患制御率:95.9%)と許容可能な安全性が既に確認されていた。
今回の探索的解析では、照射方法が有効性や安全性にどのような影響を及ぼすかを評価した。有効性については、レーザ光の有効照射範囲について以下の2つの設定を仮定し、毎回の照射で腫瘍全体を完全にカバーできた病変を対象に完全奏効率(CR)を比較した。
設定①(従来の想定): フロンタルディフューザー(FD)深さ10mm、シリンドリカルディフューザー(CD)半径10mm
設定②(臨床的知見に基づく設定): FD 深さ5mm、CD 半径7mm
結果は、設定①におけるCRは42.9%であったのに対し、より有効照射範囲を狭く設定した設定②におけるCRは58.6%であり、腫瘍反応において有意に良好な結果が認められた。このことから、腫瘍全体を十分にカバーしつつ、有効照射範囲を狭く設定した照射を行うことで、より高い抗腫瘍効果が得られる可能性が示された。
一方、安全性に関しては、重度の出血、気道閉塞、瘻孔など重大な転帰に至る治療関連有害事象(TRAE)や機能障害の発現リスクについて、治療前画像から予測可能なケースと困難なケースの両方が認められた。解析結果は、治療計画時に腫瘍と周囲の解剖学的構造との位置関係を評価することが不可欠であることを示しており、同時に、事前の画像診断だけではリスク予測が十分でない場合があるため、患者さんへの適切なリスク説明と慎重な経過観察が重要であることを示している。
ASP-1929-401試験の研究代表医師であり、本学会での発表者を務めた愛知県がんセンター 副院長兼頭頸部外科部長の花井 信広医師は、「本研究は、治療手技の違いが臨床成績に影響を及ぼす可能性を示唆しており、実臨床における治療最適化に向けた知見を提供するものです。これらの結果が、日本のみならず世界各国における今後の臨床研究にも役立つことを期待しています」とコメントしている。
参照元:
Rakuten Medical, Inc.(楽天メディカル社) プレスリリース
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