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PD-L1発現率1-49%の進行非小細胞肺がんに対するヤーボイ+オプジーボへの化学療法の追加判断、腫瘍径がひとつの指標となる可能性 Translational Lung Cancer Researchより

[公開日] 2026.08.05[最終更新日] 2026.08.05

2026年6月30日、医学誌「Translational Lung Cancer Research」にて、EGFR/ALK遺伝子変異陰性かつPD-L1 (TPS) 1-49%の進行非小細胞肺がん(NSCLC)の初回治療におけるベースライン腫瘍径が、ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)+オプジーボ(一般名:ニボルマブ)ベース療法の治療成績に与える影響を検証した日本国内19施設による多施設共同レトロスペクティブ研究結果が報告された。

試験デザイン

対象

2018年1月〜2022年3月に、初回治療としてヤーボイ+オプジーボベースの治療を受けたEGFR/ALK変異陰性、PD-L1 TPS 1-49%の進行NSCLC成人患者(国内19施設、87例)

レジメン(治療法)

I-N群:ヤーボイ+オプジーボ(n=25) I-N-chemo群:ヤーボイ+オプジーボ+プラチナ併用化学療法(n=62)

評価項目

ベースラインの腫瘍径(≥50mm vs <50mm)に基づいて患者を分類し、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を比較解析

結果

腫瘍量が大きい(≥50mm)症例において、PFSの中央値はI-N-chemo群で5.5ヵ月(95%信頼区間:3.4-8.1)に対して、I-N群で4.0ヵ月(95%信頼区間:0.7-6.7)であり、I-N-chemo群で有意な改善が認められた(p=0.03)。またOSの中央値に関しても、I-N-chemo群で17.7ヵ月(95%信頼区間:10.9-未到達)に対してI-N群で8.3ヵ月(95%信頼区間:1.0-10.7)であり、I-N-chemo群で有意な改善が認められた(p=0.005)。 一方で、ベースライン腫瘍径が比較的小さい(<50mm)症例においては、I-N群とI-N-chemo群の間でPFSおよびOSのいずれにおいても統計学的な有意差は認められなかった。

結論

本研究結果は、ベースライン時の腫瘍径が大きい(≥50mm)進行非小細胞肺がんにおいては、ヤーボイ+オプジーボにプラチナ併用化学療法を組み合わせる治療戦略が有効である可能性を示唆している。 ただし、本研究は後ろ向きの観察研究であり、症例数も限られていることから、実臨床においては慎重に解釈されるべきである。 参照元: Efficacy of ipilimumab plus nivolumab with or without chemotherapy according to baseline tumor size: a multicenter retrospective study(Transl Lung Cancer Res 2026. Doi: 10.21037/tlcr-2026-1-0214.)
ニュース 肺がん イピリムマブオプジーボニボルマブヤーボイ非小細胞肺がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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