(画像はリリースより)
その結果、海外患者の脳腫瘍画像データセットを使った場合には、従来型と最新型の両AIモデルにおいて、全ての医師グループを上回る予測性能が認められた。一方で、海外患者データセットで学習したAIモデルを日本人患者データで検証した結果、AIの予測性能の低下が認められた。この点に関しては、日本人患者データとは特徴が異なる「海外患者データ」が学習に使われたことが考えられ、”英語の文章で学習したAIが日本語の文章を読もうとするようなもの”と説明した。なお、この日本人患者データにおいては、一部の熟練医師(神経放射線科医2名、脳神経外科医1名)はAIモデルを上回る成績を示した。
以上の結果を踏まえ、日本人患者データで学習し直したAIモデルを使って検証したところ、日本人患者の予測でより良い性能を示したが、逆に海外患者データでの性能は低下した。また、GliomaVista-IDH(最新型)では、AUC(=遺伝子変異の有無の識別能力)が同じであっても、学習データによって正解率などが大きく改善することから、AIの臨床応用を評価する際には、AUCだけでなく、予測の信頼性や正解率などを総合的に評価する必要があることが示唆された。
今後更なるAIシステムの開発が進むことで、医療従事者の支援や診断の標準化に貢献することが期待され、神経膠腫における新たな診療体制の構築につながると考えられる。
なお同研究成果は、国際学術誌「npj Digital Medicine」オンライン版に7月10日付で掲載されている。
参照元:
国立がん研究センター プレスリリースあなたは医師ですか。



