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切除不能III期非小細胞肺がんにおける化学放射線療法後のイミフィンジ維持療法に対するPPIおよび抗菌薬服用の影響検討 The Lancet Oncologyより

[公開日] 2026.07.15[最終更新日] 2026.07.15

2026年7月3日、医学誌「The Lancet Oncology」にて、切除不能III期非小細胞肺がんを対象とした第3相PACIFIC試験の5年長期追跡データに基づく事後解析において、治療開始時におけるプロトンポンプ阻害薬(PPI)および抗菌薬の服用と、イミフィンジ(一般名:デュルバルマブ)維持療法の効果についての検討結果が報告された。

試験デザイン

対象

化学放射線療法を2サイクル以上施行し、病勢進行が認められなかった切除不能なIII期非小細胞肺がん患者 今回の事後解析には、探索的解析への同意が得られた660例(イミフィンジ群:449例、プラセボ群:211例)が組み入れられた。

評価項目

ベースライン時のPPIおよび全身性抗菌薬の曝露有無に応じた、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)

結果

事後解析に登録された660例の治療開始時の薬剤曝露状況は、PPI服用例が263例(40%)、抗菌薬服用例が69例(10%)であった。 イミフィンジ群におけるPFSの中央値は、PPI服用ありの場合で9.4ヵ月に対してなしの場合で17.2ヵ月(ハザード比:1.57、95%信頼区間:1.28-1.93、p<0.0001)、抗菌薬服用ありの場合で9.2ヵ月に対してなしの場合で15.6ヵ月(ハザード比:1.50、95%信頼区間:1.08-2.10、p=0.016)であった。また、OSの中央値は、PPIありの場合で33.0ヵ月に対してなしの場合で57.9ヵ月(ハザード比:1.66、95%信頼区間:1.30-2.13、p<0.0001)、抗菌薬ありの場合で37.7ヵ月に対してなしの場合で49.2ヵ月(ハザード比:1.33、95%信頼区間:0.90-1.97、p=0.16)であった。 一方のプラセボ群におけるPFSおよびOSの中央値は、PPIおよび抗菌薬の服用の有無により、有意な差は認められなかった。

結論

切除不能なIII期非小細胞肺がんにおける治療開始時のPPIおよび抗菌薬の服用は、化学放射線療法後のイミフィンジ維持療法の効果を減弱させ、予後の悪化に関連する可能性が示唆された。 参照元: Differential impact of proton pump inhibitors and antibiotics on immunotherapy efficacy after chemoradiotherapy in locally advanced non-small-cell lung cancer: a post-hoc analysis of the PACIFIC trial(Lancet Oncol 2026. doi: 10.1016/S1470-2045(26)00191-9.)
ニュース 肺がん PPI抗菌薬非小細胞肺がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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