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切除不能III期EGFR変異陽性非小細胞肺がんへのCRT後タグリッソ維持療法、詳細な安全性解析により良好な管理可能性を実証 Lung Cancerより

[公開日] 2026.07.03[最終更新日] 2026.06.30

2026年6月6日、医学誌「Lung Cancer」にて、EGFR変異陽性の切除不能なIII期非小細胞肺がん(NSCLC)を対象に、根治的化学放射線療法(CRT)後の維持療法として、タグリッソ(一般名:オシメルチニブ)の有効性を検証した第3相ランダム化比較試験(LAURA)より、詳細な安全性および毒性管理に関する解析結果が報告された。

試験デザイン

対象

根治的CRT中またはその後に病勢進行(PD)が認められなかった、EGFR遺伝子変異陽性(Exon 19 deletionまたはL858R)の切除不能なIII期非小細胞肺がん

治療法(レジメン)

試験群:タグリッソ経口投与(n=143) 対照群:プラセボ経口投与(n=73)

評価項目

今回の報告における安全性解析の評価項目は以下の通り。 ・ベースライン、2週、4週、その後24週までは4週間ごと、48週までは8週間ごと、以降は12週間ごとに安全性を評価。 ・特に放射性肺炎、間質性肺疾患については、注目すべき有害事象として解析。

結果

治療暴露期間の中央値は、試験群で24ヵ月に対して対照群で8.3ヵ月であり、投与期間に差があるため、暴露期間ベースで調整された値で評価された(100人、1年あたりの発現件数で算出)。 グレード3以上の有害事象は、試験群で18件に対して対照群で13件、重篤な有害事象(SAE)は、試験群で20件に対して対照群で15件であった。 試験群で特に頻度が高かった有害事象は、下痢、爪囲炎であり、いずれも既知のプロファイルと一致していた。 休薬が必要になった症例は、試験群で56%に対して対照群で25%、また中止となった症例は、試験群で13%に対して対照群で5%であった。 放射性肺炎(RP)の発現率は、試験群で48%(69例)に対して対照群で38%であったが、その大部分は軽症(低グレード)であった。また、ほぼすべてのRPイベントは、ランダム化後18週間以内に報告された。 プロトコルに規定された管理ガイドライン(休薬やステロイド治療等)を適用することで、RPを発症した患者の87%(60/69例)がタグリッソの投与を継続可能であった(休薬期間を挟んだ症例を含む)。また、93%(64/69例)でRPの再発は認められなかった。 間質性肺疾患(ILD)は主にグレード1または2であり、適切に管理可能であった。また、大部分のILDは、ランダム化後20週間以内に発現した。

結論

CRT後のEGFR変異陽性・切除不能III期非小細胞肺がんに対するタグリッソ維持療法は、管理可能な安全性・忍容性プロファイルを示し、標準治療としての使用を支持する結果であった。 参照元: Osimertinib after definitive CRT in unresectable stage III EGFR-mutated NSCLC: safety outcomes from the phase III LAURA study(Lung Cancer 2026. doi: 10.1016/j.lungcan.2026.109486.)
ニュース 肺がん オシメルチニブタグリッソ非小細胞肺がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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