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HER2陽性進行胃がん・食道胃接合部がんに対する初回治療としてのザニダタマブ±テビムブラ+化学療法、無増悪生存期間を有意に改善 New England Journal of Medicineより

[公開日] 2026.06.23[最終更新日] 2026.06.22

2026年5月28日、医学誌「The New England Journal of Medicine」にて、HER2陽性の未治療の進行胃・食道胃接合部腺がん患者を対象に、新規HER2標的二特異性抗体ザニダタマブベースの治療法の有効性と安全性をトラスツズマブ+化学療法と比較検証した第3相試験(HERIZON-GEA-01)の結果が報告された。

試験デザイン

対象

未治療の、中央判定で確認されたHER2陽性の進行胃または食道胃接合部腺がん患者

治療法(レジメン)

2剤+化学療法群:ザニダタマブ+テビムブラ(一般名:ティスレリズマブ)+化学療法(n=302) 単剤+化学療法群:ザニダタマブ+化学療法(n=304) 標準治療群:ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)+化学療法(n=308) ※化学療法はCAPOX(カペシタビン+オキサリプラチン)またはFP(5-FU+シスプラチン)

評価項目

主要評価項目:独立中央審査(BICR)判定による無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS) 副次評価項目:BICR判定による客観的奏効率(ORR)、BICR判定による奏効持続期間(DOR)など

結果

有効性

追跡期間中央値25.9ヵ月の解析において、ザニダタマブを含むレジメン(2剤+化学療法群、単剤+化学療法群)は、標準治療群と比較してPFSを有意に延長した。 PFSの中央値は、2剤+化学療法群および単剤+化学療法群でともに12.4ヵ月であったのに対し、標準治療群では8.1ヵ月であった。標準治療群に対するハザード比は2剤+化学療法群で0.63(95%信頼区間:0.51-0.78)、単剤+化学療法群で0.65(95%信頼区間:0.52-0.81)であり、いずれも統計学的に有意な改善が認められた(いずれにおいてもp<0.001)。 OSに関しては、2剤+化学療法群が標準治療群に対して有意な延長を示した(中央値:26.4ヵ月 vs 19.2ヵ月、ハザード比:0.72、95%信頼区間:0.57-0.90、p=0.004)。一方で、現時点の中間解析において、単剤+化学療法群と標準治療群との間には、OSの有意な差は認められなかった(中央値:24.4ヵ月、ハザード比:0.80、95%信頼区間:0.64-1.01、p=0.06)。

安全性

グレード3以上の有害事象(AE)の発現率は、2剤+化学療法群で83.3%、単剤+化学療法群で73.8%、標準治療群で74.5%であった。 最も頻度の高かったグレード3以上のAEは下痢であり、発現率はそれぞれ24.8%、20.0%、12.9%であった。

結論

HER2陽性の進行胃・食道胃接合部腺がんにおいて、ザニダタマブ+化学療法は(テビムブラ併用の有無に関わらず)、従来の標準治療であるトラスツズマブ+化学療法と比較してPFSを有意に延長した。OSについては、ザニダタマブ+テビムブラ+化学療法の2剤+化学療法群において有意な延長が確認された一方で、単剤+化学療法群に関しては、さらなる解析が予定されている。 参照元: Zanidatamab with and without Tislelizumab in HER2-Positive Gastroesophageal Cancer(N Engl J Med 2026 doi: 10.1056/NEJMoa2517729.)
ニュース 胃がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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