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高リスク前立腺がんに対する術前・術後療法としてのADT+アーリーダ、病理学的効果率および無転移生存期間を有意に改善 The New England Journal of Medicineより

[公開日] 2026.06.22[最終更新日] 2026.06.22

2026年5月31日、医学誌「The New England Journal of Medicine」にて、新たに診断された高リスクの局所限定性または局所進行性前立腺がんを対象に、根治的前立腺全摘除術の前後におけるアンドロゲン遮断療法(ADT)+アーリーダ(一般名:アパルタミド)併用療法の有効性と安全性を検証した第3相試験(PROTEUS)の結果が報告された。

試験デザイン

対象

新たに診断された、高リスクの局所限定性または局所進行性の前立腺がん患者

治療法(レジメン)

骨盤リンパ節郭清を伴う根治的手術の前後に、以下の治療をそれぞれ6サイクル(1サイクル28日間)実施する群に1:1の割合で無作為化割り付けされた。 試験群:ADT + アパルタミド(n=1,057) 対照群:ADT + プラセボ(n=1,052)

評価項目

主要評価項目:病理学的完全奏効(pCR)または微小残存病変(MRD)の割合、無転移生存期間(MFS) 副次評価項目:無イベント生存期間(EFS)、次治療開始までの期間(TTST)、遠隔転移出現までの期間(TTDM)、安全性など

結果

有効性

追跡期間中央値61.7ヵ月の解析において、主要評価項目である手術検体におけるpCRまたはMRDの達成割合は、対照群の1.0%に対して試験群では8.9%と有意に高値であった(オッズ比:10.17、95%信頼区間:5.27-19.64、P<0.001)。 さらに、もう一つの主要評価項目である5年時点の無転移生存(MFS)率は、試験群で78.2%に対して対照群で73.5%であり、試験群で有意な改善が認められた(ハザード比:0.80、95%信頼区間:0.67-0.96、P=0.02)。 副次評価項目であるEFS、TTST、TTDMは、すべてにおいて試験群で有意に良好であった(すべての群間比較でp<0.001)。

安全性

グレード3または4の有害事象の発現率は、試験群で39.6%に対して対照群で31.0%であった。両群間の差の主な理由は、試験群で発現頻度の高かった「発疹(皮膚障害)」によるものであった。

結論

高リスクの局所限定性または局所進行性前立腺がん患者における根治的手術の周術期管理において、ADTへのアパルタミドの上乗せは、従来のADT+プラセボと比較して病理学的効果率を高め、MFSを有意に延長することが示された。 なお同論文は、2026年5月29日-6月2日、米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)と同時にリリースされた。今回の解析は、高リスク前立腺がんに新たな標準治療が確立され得る結果として注目された。 参照元: Perioperative Apalutamide in High-Risk Localized Prostate Cancer(N Engl J Med 2026. doi: 10.1056/NEJMoa2603878.)
ニュース 前立腺がん アーリーダアパルタミド

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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