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進行扁平上皮非小細胞肺がんの初回治療としての二重特異性抗体イボネシマブ、生存期間を有意に延長 The Lancetより

[公開日] 2026.06.18[最終更新日] 2026.06.18

2026年5月31日、医学誌「The Lancet」にて、未治療の進行扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)を対象に、PD-1およびVEGFを標的とする二重特異性抗体イボネシマブ+化学療法と、抗PD-1抗体テビムブラ(一般名:ティスレリズマブ)+化学療法を直接比較した第3相ランダム化比較試験(HARMONi-6)の、事前に規定された全生存期間(OS)の中間解析結果が報告された。

試験デザイン

対象

治療歴のない切除不能なIIIB期、IIIC期、またはiV期の進行扁平上皮非小細胞肺がん患者

治療法(レジメン)

試験群:イボネシマブ+パクリタキセル+カルボプラチン→イボネシマブ単剤による維持療法(n=266) 対照群:テビムブラ+パクリタキセル+カルボプラチン→テビムブラ単剤による維持療法(n=266)

評価項目

主要評価項目:独立中央判定による無増悪生存期間(PFS) 副次評価項目:全生存期間(OS)、安全性、など

結果

有効性

主要評価項目であるPFSについては、既に試験群の有意性が報告されており、今回はOSの結果が発表された。 追跡期間中央値21.4ヵ月の時点において、OSの中央値は試験群で27.9ヵ月に対して対照群で23.7ヵ月であり、事前に設定された有意水準を満たした(ハザード比:0.66、95%信頼区間:0.50-0.87、p=0.0017)。また、サブグループ解析においても、試験群で一貫したOSの改善効果が認められた。

安全性

グレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は、試験群で69%(184/266例)、対照群で59%(156/265例)に認められた。 血管新生阻害に関連するTRAEは、グレード3以上の出血が試験群で3%(7/266例)、対照群で1%(2/265例)に認められた。

結論

未治療の進行扁平上皮非小細胞肺がんにおいて、イボネシマブ+化学療法は、既存の抗PD-1抗体+化学療法と比較して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のあるOSの延長を示した。同レジメンは、対象集団における一次治療の新たな選択肢となる可能性が示唆された。 なお同論文は、2026年5月29日-6月2日、米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)と同時にリリースされた。同試験は中国で実施された試験であるが、現在グローバル試験として第3相HARMONi-3(NCT05899608)が進行中であり(日本も参加中)、結果が待たれるところである。 参照元: Ivonescimab plus chemotherapy versus tislelizumab plus chemotherapy in advanced squamous non-small-cell lung cancer (HARMONi-6): interim overall survival analysis of a randomised, double-blind, phase 3 trial in China(The Lancet 2026. doi: 10.1016/S0140-6736(26)00966-9.)
ニュース 肺がん イボネシマブ非小細胞肺がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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