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ALK陽性肺がんに対する一次治療としてのローブレナ、7年長期追跡において前例のない長期的な有効性を示す Annals of Oncologyより

[公開日] 2026.06.16[最終更新日] 2026.06.16

2026年5月29日、医学誌「Annals of Oncology」にて、ALK融合遺伝子陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)の初回治療を対象に、ローブレナ(一般名:ロルラチニブ)とザーコリ(一般名:クリゾチニブ)を比較した第3相試験(CROWN)の7年長期追跡における有効性と安全性の事後解析結果が報告された。

試験デザイン

対象

未治療のALK陽性進行非小細胞肺がん患者

治療法(レジメン)

試験群:ローブレナ(n=149) 対照群:ザーコリ(n=147)

評価項目

主要評価項目:治験担当医師判定による無増悪生存期間(PFS) 副次評価項目:全生存期間(OS)、中枢神経系に対する有効性、安全性、など

結果

今回の報告における追跡期間中央値は、試験群で83.0ヵ月、対照群で77.2ヵ月であった。

有効性

主要評価項目であるPFSの中央値は、試験群は未到達であったのに対し、対照群では9.1ヵ月であった(ハザード比:0.19、95%信頼区間:0.13-0.26)。7年PFS率は、試験群で55%に対して対照群では3%であった。また、ローブレナ治療開始から24ヵ月時点で病勢進行がなかった患者が、7年時点でも進行なく生存している確率は79%に上った。 中枢神経系(脳転移)への進行抑制は、試験群では治療開始後30カ月以降に頭蓋内増悪を起こした患者はいなかった。脳内進行までの期間中央値は、試験群で未到達であったのに対し、対照群では16.4ヵ月であった(ハザード比:0.06)。 OSに関しては、追跡が継続中であるが、プロトコルで規定された解析に必要なイベント数にはまだ達していない。 循環腫瘍DNA(ctDNA)の解析では、ローブレナ投与後に早期に病勢進行した患者の血液サンプルにおいて、長期生存患者と比較してより多くの遺伝子変異が検出された。

安全性

安全性プロファイルは、5年追跡時の結果と一貫していた。特にローブレナ群では、治療開始から26ヵ月を過ぎた後において、治療関連の有害事象による投与中止は発生しなかった。

結論

CROWN試験の7年間の追跡期間中、PFSは未だ中央値に到達しておらず、進行したALK陽性非小細胞肺がんにおいて、ローブレナは前例のない長期的な有効性を示した。 なお同論文は、2026年5月29日-6月2日、米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)と同時にリリースされた。今回の解析は、ローブレナの全身および中枢神経系の持続的な効果を示した重要な結果である。 参照元: Lorlatinib versus crizotinib as first-line treatment for advanced ALK-positive non-small cell lung cancer: 7-year update from the phase 3 CROWN study(Ann Oncol 2026. doi: 10.1016/j.annonc.2026.05.692.)
ニュース 肺がん ローブレナロルラチニブ非小細胞肺がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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