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未治療のBRAF V600E変異陽性大腸がんに対するビラフトビ+アービタックス+FOLFIRI、一次治療で高い有効性を示す Annals of Oncologyより

[公開日] 2026.06.15[最終更新日] 2026.06.11

2026年5月31日、医学誌「Annals of Oncology」にて、BRAF V600E変異陽性の未治療の転移性大腸がん(mCRC)患者を対象に、ビラフトビ(一般名:エンコラフェニブ)+アービタックス(一般名:セツキシマブ)にFOLFIRI療法を組み合わせた治療の有効性と安全性を検証した第3相試験(BREAKWATER:コホート3)の結果が報告された。

試験デザイン

対象

未治療のBRAF V600E変異陽性の転移性大腸がん(mCRC)患者

治療法(レジメン)

試験群:ビラフトビ+アービタックス+FOLFIRI療法(n=73) 対照群:FOLFIRI療法(アバスチンの併用は医師の判断)(n=74)

評価項目

主要評価項目:独立中央審査(BICR)判定による客観的奏効率(ORR) 主な副次評価項目:BICR判定による無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性

結果

有効性

主要評価項目であるORRは、試験群で64.4%に対して対照群では39.2%と、統計的に有意な改善を示したため、主要評価項目を達成した(オッズ比:2.756、p=0.0011)。 PFSの中央値は、試験群で15.2ヵ月に対して対照群では8.3ヵ月であり、試験群における有意な改善が認められた(ハザード比:0.44、95%信頼区間:0.27-0.70、P=0.0002)。 またOSの中央値は、試験群で未到達に対して対照群では20.3ヵ月であり、試験群における改善が認められた(ハザード比:0.56、95%信頼区間:0.34-0.94)。

安全性

重篤な有害事象の発現率は、試験群で49.3%に対して対照群で44.1%であった。 各薬剤の安全性プロファイルはこれまでの報告と一貫しており、新たな安全性の懸念は特定されず、全般的に管理可能であった。

結論

BRAF V600E変異陽性の転移性大腸がんの一次治療において、ビラフトビ+アービタックス+FOLFIRI療法は、従来の標準治療である化学療法と比較して、ORRおよびPFSをいずれも有意かつ大幅に改善し、OSの延長も示した。この結果は、同集団における新たな一次治療の選択肢の確立および個別化治療の推進を支持するものである。 なお同論文は、2026年5月29日-6月2日、米国シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)と同時にリリースされた。ビラフトビ+アービタックス+FOLFIRIは、一次治療として使用することで生存期間の延長が認められる新規の標準療法となることが期待されており、BRAF検査の重要性とともに高い注目を集めた。 参照元: A randomised study of encorafenib, cetuximab, and FOLFIRI versus FOLFIRI with or without bevacizumab in BRAF V600E-mutant colorectal cancer: BREAKWATER Cohort 3(Ann Oncol 2026. doi: 10.1016/j.annonc.2026.04.017.)
ニュース 大腸がん BRAF V600Eアービタックスエンコラフェニブセツキシマブビラフトビ

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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