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RAS変異陽性の既治療進行膵がんに対するダラクソンラシブ、有望な治療効果を示す New England Journal of Medicineより

[公開日] 2026.05.25[最終更新日] 2026.05.18

2026年5月6日、医学誌「New England Journal of Medicine」にて、治療歴のあるRAS遺伝子変異陽性の進行膵管腺がん(PDAC)を対象に、新規の経口RAS阻害薬ダラクソンラシブの有効性と安全性を評価した第1/2相試験(NCT05379985)の結果が報告された。

試験デザイン

対象

RAS遺伝子変異陽性かつ治療歴のある進行固形がん患者さん (今回の報告では、そのうち既治療のPDAC患者168例の結果報告)

治療法(レジメン)

ダラクソンラシブを1日1回経口投与 (用量は、10〜400mgが投与され、第3相試験用量として300mgが選択された。)

評価項目

主要評価項目:安全性 副次評価項目:薬物動態、抗腫瘍効果

結果

有効性

二次治療としてダラクソンラシブを300mg投与されたRAS G12変異症例(26例)において、客観的奏効率(ORR)は35%であった。奏効持続期間の中央値は8.2ヵ月であり、無増悪生存期間(PFS)の中央値は8.5ヵ月、全生存期間(OS)の中央値は13.1ヵ月であった。 また、RAS変異(G12、G13、またはQ61変異)陽性症例(38例)における客観的奏効率(ORR)は29%であった。この群における奏効持続期間の中央値は8.2ヵ月、無増悪生存期間(PFS)の中央値は8.1ヵ月、全生存期間(OS)の中央値は15.6ヵ月であった。

安全性

300mg以下の用量を投与された168名において、治療関連有害事象は96%に発現し、グレード3以上の発現率は30%であった。 主な副作用(10%以上)は、皮疹、下痢、悪心、口内炎・粘膜炎、嘔吐、疲労であった。

結論

RAS変異を有する既治療の進行PDACにおいて、ダラクソンラシブ群の3割でグレード3以上の有害事象が認められた一方で、有望な抗腫瘍活性を示した。 なお現在第3相試験として、治療歴を有する進行PDACにおけるダラクソンラシブと医師選択の化学療法を比較するRASolute 302試験が進行中であり、日本も参加している。 参照元: Daraxonrasib in Previously Treated Advanced RAS-Mutated Pancreatic Cancer(N Engl J Med 2026 DOI: 10.1056/NEJMoa2505783)
ニュース 膵臓がん ダラクソンラシブ膵管腺がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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