ファイザー株式会社は4月21日、化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がんの治療薬として、抗悪性腫瘍剤/HER2チロシンキナーゼ阻害剤「ツカイザ錠50mg同150mg(一般名:ツカチニブ エタノール付加物)」を発売したと発表した。
画像はリリースより
乳がんは日本において女性で最も高頻度に発生するがんであり、そのうち全乳がんの15%から20%を占めるHER2陽性乳がんは、進行が早く転移や再発のリスクが高いなどの特徴がある。新たな抗HER2療法の開発が進んでいるものの、大部分の患者において抗HER2療法後に疾患が進行し、その後の標準治療は確立されていない。
ツカイザは、ヒト上皮増殖因子受容体-2(HER2)に対する低分子チロシンキナーゼ阻害薬であり、HER2以外のタンパク質への阻害作用を抑えることで毒性の軽減が期待されている。
今回の発売は、海外第2相のHER2CLIMB試験および日本を中心とした国際共同第2相HER2CLIMB-03試験の結果に基づく。HER2CLIMB試験は、トラスツズマブ、ペルツズマブおよびトラスツズマブ エムタンシンの治療歴がある切除不能な局所進行・転移・再発乳がん患者を対象に、トラスツズマブ・カペシタビン併用下でツカチニブ群とプラセボ群を比較した二重盲検試験である。同試験の結果、ツカチニブ群はプラセボ群に比べ、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目の全生存期間(OS)、脳転移患者におけるPFSおよび奏効率を有意に改善した。また、HER2CLIMB-03試験でも、全体および日本人集団で類似した有効性と安全性が確認されている。
同剤の発売に伴い、ファイザー社取締役執行役員オンコロジー部門長のドミニク・オリヴェリオ氏は、「欧米ではすでに標準治療薬として使用/推奨されているツカイザを、新たな治療選択肢として、長く待ち望んでこられました日本の患者さんにもお届けすることができ、大変うれしく思います」と述べている。
参照元:
ファイザー株式会社 プレスリリース