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HER2陽性早期乳がんに対するフェスゴ+化学療法、長期有効性・安全性ともに従来の静注併用療法と同等であることを実証 ESMO Openより

[公開日] 2026.08.18[最終更新日] 2026.08.10

2026年7月31日、医学誌「ESMO Open」にて、HER2陽性早期乳がんの周術期(術前・術後)療法を対象に、パージェタ(一般名:ペルツズマブ)+ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)の固定用量配合皮下注射製剤(フェスゴ配合皮下注)+化学療法と、従来の点滴静注療法+化学療法を直接比較検証した国際多施設共同第3相臨床試験(FeDeriCa試験)の最終解析結果が報告された。

試験デザイン

対象

II-III期のHER2陽性早期乳がん成人患者(500例)

レジメン(治療法)

静注療法群:術前療法(化学療法+パージェタ静注+ハーセプチン静注)→手術→術後療法(パージェタ静注+ハーセプチン静注)を最大18サイクル継続 フェスゴ皮下注群:術前療法(化学療法+フェスゴ配合皮下注)→手術→術後療法(フェスゴ)を最大18サイクル継続

評価項目

主要評価項目:第8サイクル投与前のペルツズマブ血清トラフ濃度 副次評価項目:同ハーセプチンのトラフ濃度、総病理学的完全奏効率、浸潤疾患無再発生存率、無イベント生存期間、全生存期間、など

結果

有効性

追跡期間中央値は静注療法群で51.4ヵ月、フェスゴ皮下注群で51.2ヵ月であった。 4年無浸潤疾患生存率は、静注療法群で89.6%(95%信頼区間:85.5-93.7%)に対してフェスゴ皮下注群で88.5%(95%信頼区間:84.3-92.7%)、4年無イベント生存率は、それぞれ88.5%(95%信頼区間:84.4-92.5%)に対して86.6%(95%信頼区間:82.2-90.9%)、4年遠隔再発無発生率は、92.5%(95%信頼区間:89.2-95.8%)に対して91.9%(95%信頼区間:88.4-95.4%)であった。 4年全生存率は、静注療法群で95.5%(95%信頼区間:92.9-98.1%)に対してフェスゴ皮下注群で94.1%(95%信頼区間:91.1-97.1%)であった。

安全性

長期の安全性プロファイルは従来のパージェタ+ハーセプチン+化学療法と一貫しており、フェスゴ皮下注群における新たな安全性シグナル(心不全や左室駆出率低下等の心毒性を含む)は観察されなかった。

結論

HER2陽性早期乳がんに対するフェスゴ配合皮下注+化学療法は、長期追跡において従来のパージェタ+ハーセプチン点滴静注療法と同等の長期抗腫瘍効果(iDFS、EFS、OS)と一貫した安全性プロファイルを示した。 フェスゴ配合皮下注は、静注療法と比較して短時間かつ簡便に投与可能であり、患者・医療従事者双方にとって負担の少ない治療選択肢として確立された。 参照元: Final analysis of the FeDeriCa phase III study: long-term efficacy, safety and pharmacokinetics of the fixed-dose combination of pertuzumab and trastuzumab for subcutaneous injection, plus chemotherapy, in HER2-positive early breast cancer(ESMO Open. 2026 doi: 10.1016/j.esmoop.2026.108328.)
ニュース 乳がん HER2フェスゴ

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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