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転移性大腸がんに対する初回治療の臨床アウトカム、経時的な改善を認める European Journal of Cancerより

[公開日] 2025.10.15[最終更新日] 2025.10.14

2025年10月9日、医学誌『European Journal of Cancer』にて、転移性大腸がん(mCRC)に対する初回治療の臨床アウトカムが、時間の経過とともにどのように変化したかを評価した、大規模な個別患者データのメタアナリシスの結果が報告された。

試験デザイン

対象

Aide et Recherche en Cancérologie Digestive (ARCAD) データベースに登録された、転移性大腸がん患者 データは2004年から2017年の間の13の無作為化比較試験から使用(5,424例を抽出)

治療法(レジメン)

オキサリプラチンベースの化学療法に、アバスチン(一般名:ベバシズマブ)または抗EGFR抗体を併用

評価項目

主要評価項目:全生存期間(OS) 副次評価項目:無増悪生存期間(PFS)、増悪後生存期間(PPS)

結果

データは2004〜2008年、2009〜2013年、2014〜2017年の3期間で比較された。 OSの中央値は、2004年-2008年において21.4ヶ月、2009年-2013年において28.6ヶ月、2014年-2017年において29.7ヶ月であり、経時的に継続的な改善が認められた。 PFSおよびPPSに関しても、OSと同様の改善傾向が観察された。 また、多変量解析では、治療期間がOSおよびPFSの独立した予後因子であることが確認された。 サブグループ解析の結果、腫瘍が左側に位置する患者およびRAS野生型の患者で、OSの改善が顕著に認められた。一方で、腫瘍が右側に位置する患者やRAS変異型の患者では、OSの改善が限定的であった。 増悪後の生存期間の改善は、後続治療の利用増加が寄与していることが確認された。

結論

オキサリプラチンベースの化学療法と分子標的薬の併用療法を初回治療として受けた転移性大腸がん患者の生存アウトカムは、経時的に継続的な改善を示していることが実証された。これらの知見は、バイオマーカーに基づいた治療戦略と後続治療の進歩が、臨床アウトカムの最適化において重要であることを強調する。 参照元: Chronological survival improvement over time with oxaliplatin-based chemotherapy plus targeted agents in metastatic colorectal cancer: An ARCAD database study(Eur J CAncer. 2025 DOI: 10.1016/j.ejca.2025.116034.)
ニュース 大腸がん 転移性

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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