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びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するポライビー+R-CHP療法、長期追跡後も効果の持続を示す Journal of Clinical Oncologyより

[公開日] 2025.10.06[最終更新日] 2025.10.02

2025年9月24日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するPola-R-CHP療法とR-CHOP療法を比較した国際共同第3相POLARIX試験の5年追跡結果が報告された。

試験デザイン

対象

未治療の中間リスクまたは高リスクのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者

治療法(レジメン)

Pola-R-CHP群:ポライビー(一般名:ポラツズマブベドチン)+リツキサン(一般名:リツキシマブ)+CHP(シクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾロン) R-CHOP群:リツキサン+CHOP(シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾロン)

評価項目

主要評価項目:無増悪生存期間(PFS) 探索的解析:完全奏効(CR)割合、全生存率など

結果

既に初回中間解析において、Pola-R-CHPがR-CHOPに対して有意なPFSの改善を示すことが報告されており、今回は長期追跡後のデータが報告された。

有効性

同試験は、22カ国879人が登録されたグローバル集団(Pola-R-CHP群440人、R-CHOP群439人)と、更に中国からの121人を加えた拡大コホート集団(各群500人)で解析が実施された。 グローバル集団において、5年時点のPFS率は、Pola-R-CHP群で64.9%、R-CHOP群で59.1%であり、Pola-R-CHP群で統計学的に有意なPFSの改善が認められた(ハザード比:0.77)。一方で、5年時点でのOS率はPola-R-CHP群で82.3%、R-CHOP群で79.5%であり、統計学的に有意な差は認められなかった(ハザード比:0.85)。 拡大コホート集団は、グローバル集団の結果と一貫しており、Pola-R-CHP群におけるPFSの統計的有意な改善が認められた一方で(ハザード比:0.80)、OSに有意な差はなかった(ハザード比:0.83)。また、リンパ腫の進行に関連する死亡は、Pola-R-CHP群で46人に対してR-CHOP群で62人であり、Pola-R-CHP群の方が少ない傾向を示した。

安全性

安全性に関しては、グローバル集団および拡大コホート集団において、概ね一貫した傾向を示し、長期追跡後も両群において新たなリスクは認められなかった。 Pola-R-CHP群とR-CHOP群の血液毒性および感染症の差は5%未満であり、二次がんの発生は5人に対して12人であった。

結論

POLARIX試験の5年追跡結果は、Pola-R-CHP療法がR-CHOP療法と比較してPFSの改善効果を長期的に持続できることを示しており、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の初回治療における標準治療として、Pola-R-CHP療法の使用を支持するものである。 参照元: Five-Year Outcomes of the POLARIX Study Comparing Pola-R-CHP and R-CHOP in Patients With Diffuse Large B-Cell Lymphoma(J Clin Oncol. 2025 DOI: 10.1200/JCO-25-00925.)
ニュース 悪性リンパ腫 R-CHOP療法びまん性大細胞型B細胞リンパ腫ポライビーポラツズマブ ベドチン

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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