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【承認】プルヴィクト、前立腺特異的膜抗原陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がんに対する承認を取得 ノバルティスファーマ

[公開日] 2025.10.01[最終更新日] 2025.09.26

ノバルティスファーマ株式会社は9月19日、「プルヴィクト静注(一般名:ルテチウムビピボチドテトラキセタン(177Lu))」について、前立腺特異的膜抗原(PSMA)陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)に対する承認を取得したと発表した。 プルヴィクトは、標的化合物(リガンド)と治療用放射性核種(放射性同位元素 ルテチウム-177)を組み合わせた薬物複合体で、PSMAに結合し、腫瘍細胞に取り込まれることにより腫瘍増殖抑制作用を発揮する。PSMA陽性mCRPCに対する放射性リガンド療法(RLT)の承認は国内初。 前立腺がんは、日本の男性において最も罹患数が多いがんであり、罹患数は年間約9.5万⼈、死亡数は年間約1.3万⼈に上り、今後⾼齢化の進展に伴いさらに増えると予想されている。中でもmCRPCは、ホルモン療法の効果が期待できなくなった進行性の前立腺がんであり、国内における年間新規患者数は推計約1万人以上とされている。化学療法に抵抗性がある、あるいは適応できない患者さんもおり、生存率の向上と生活の質(QOL)の維持を目指した有効な治療選択肢が求められている。 今回の承認は、海外第3相A12301/VISION試験、B12302/PSMAfore試験ならびに日本人の進行性PSMA陽性mCRPCを対象に、プルヴィクトの有効性及び安全性を評価した国内第2相A11201試験のデータに基づいている。 また、同薬剤を使用するにあたり、適切な画像診断によって前立腺がんのPSMA陽性病変を確認することが必須であることから、診断キット「ロカメッツ キット(一般名:ゴゼトチド)」、ならびに「ガリアファーム 68Ge/68Gaジェネレータ(一般名:ガリウム(68Ga)ジェネレータ)」についても、同日に承認を取得。これにより、PSMA陽性前立腺がんを対象としたセラノスティクス(治療と画像診断を融合した医療技術)の提供が可能となった。 参照元: ノバルティスファーマ株式会社 ニュース
ニュース 前立腺がん プルヴィクトルテチウムビピボチドテトラキセタン去勢抵抗性放射性リガンド療法

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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