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前治療歴のあるEGFR exon20挿入変異陽性非小細胞肺がんに対するsunvozertinib、良好な奏効率を示す Journal of Clinical Oncologyより

[公開日] 2025.09.19[最終更新日] 2025.09.19

2025年9月9日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて、前治療歴のあるEGFR exon20挿入変異(exon20ins)陽性非小細胞肺がん(NSCLC)を対象に、チロシンキナーゼ阻害剤sunvozertinib(スンボゼルチニブ)の抗腫瘍効果を評価した国際共同第2相用量無作為化試験WU-KONG1B(NCT03974022)の結果が報告された。

試験デザイン

対象

プラチナ製剤による前治療歴のあるEGFR exon20ins NSCLC患者

治療法(レジメン)

適格患者は1:1の比率で以下のいずれかに無作為に割り付けられた。 200mg-rand群:sunvozertinib 200mg 1日1回経口投与(n=85) 300mg-rand群:sunvozertinib 300mg 1日1回経口投与(n=89) 事前に定義された中間解析後、追加の患者が以下の通り300mg用量で追加登録された。 300mg-all群:sunvozertinib 300mg 1日1回経口投与(n= 107)

評価項目

主要評価項目:盲検下独立判定委員会(IRC)による確定客観的奏効率(cORR) 副次評価項目:奏効期間(DoR)

結果

有効性

主要評価項目であるcORRは、200mg-rand群で45.9%(97.5%信頼区間:33.6-58.5%)、300mg-rand群で47.2%(97.5%信頼区間:35.1-59.5%)、300mg-all群:45.8%(97.5%信頼区間:34.8-57.0%)であり、いずれの群も事前に設定された帰無仮説を統計学的に有意に棄却し、良好な奏効率を示した(P < 0.0001)。 300mg群と200mg群で比較すると、ベースラインで脳転移のある患者のcORRは、300mg群(52.4%)が200mg群(28.6%)よりも高かった。また、過去にライブリバント(一般名:アミバンタマブ)による治療歴のある患者のcORRに関しても、300mg群(41.7%)が200mg群(25%)より高かった。 DoRの中央値は、300mg群で13.8ヶ月に対して200mg群で11.1ヶ月であった。

安全性

最も一般的なグレード3以上の治療関連有害事象は、下痢(200mg群で2.2%に対して300mg群で18%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加(6.6%に対して12.6%)、貧血(4.4%に対して6.3%)であった。 全体として、sunvozertinibの有害事象は、その他のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬と一貫していた。

結論

sunvozertinibは、前治療歴のあるEGFR exon20ins陽性NSCLCにおいて、200mgおよび300mgのいずれの用量でも有効性を示した。安全性プロファイルはEGFR-TKIと一貫していたが、200mgの用量の方が、300mgと比較してより良好な安全性プロファイルを示した。 参照元: Phase II Dose-Randomized Study of Sunvozertinib in Platinum-Pretreated Non-Small Cell Lung Cancer With Epidermal Growth Factor Receptor Exon 20 Insertion Mutations (WU-KONG1B)(J Clin Oncol. 2025 DOI: 10.1200/JCO-25-00788.)
ニュース 肺がん sunvozertinibエクソン20スンボゼルチニブ非小細胞肺がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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