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子宮頸がんの術後放射線療法への化学療法の追加、予後の有意な改善を示さず Annals of Oncologyより

[公開日] 2025.09.18[最終更新日] 2025.09.17

2025年9月12日、医学誌『Annals of Oncology』にて、根治的子宮全摘術およびリンパ節郭清術後の中間リスク早期子宮頸がんを対象に、術後化学放射線療法(CRT)と放射線療法(RT)単独を比較した第3相無作為化試験(GOG-263/KGOG1008)の結果が報告された。

試験デザイン

対象

病理学的に中間リスク因子(脈管侵襲、間質浸潤、腫瘍径の組み合わせ)を有するFIGO(2009年)病期I-IIAの子宮頸がん患者

治療法(レジメン)

試験群:RT療法+シスプラチン 対照群:RT単独療法

評価項目

主要評価項目:無再発生存期間(RFS) 副次評価項目:全生存期間(OS)、生活の質(QOL)、有害事象(AE)

結果

有効性

3年RFSは、試験群で88.5%に対して対照群で85.4%と、試験群で良好な傾向が見られたものの、統計学的な有意差は認められなかった(ハザード比:0.698、p=0.09)。 OSについても、試験群で良好な傾向が見られたが、統計学的な有意差は認められなかった(ハザード比:0.586、p=0.07)。

安全性

グレード3または4の有害事象は、試験群の43%に発現が認められ、これは対照群の15%と比較して有意に高かった(p < 0.01)。 生活の質(QOL)に関しては、試験群における治療開始後に一時的な低下が見られたが、36週目までには治療前のレベルに回復した。

結論

根治的子宮全摘術およびリンパ節郭清術後の中間リスク子宮頸がん治療において、放射線療法へのシスプラチンの追加は、RFSおよびOSの統計学的有意な改善にはつながらなかった。一方で、グレード3および4のAEの増加と、QOLの一時的な低下が認められた。 参照元: Randomized Phase III Trial of Adjuvant Radiation versus Chemoradiation in Intermediate-Risk, Early-stage Cervical Cancer following Radical Hysterectomy and Lymphadenectomy: Results from NRG Oncology/GOG-263/KGOG1008(Ann Oncol. 2025 DOI: 10.1016/j.annonc.2025.09.003)
ニュース 子宮頸がん 化学放射線療法放射線療法

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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