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切除不能な局所進行頭頸部扁平上皮がんに対するキセビナパント+化学放射線療法、予後を改善せず Journal of Clinical Oncologyより

[公開日] 2025.09.11[最終更新日] 2025.09.10

2025年9月3日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて、切除不能な局所進行頭頸部扁平上皮がん(LA SCCHN)を対象に、アポトーシス蛋白質阻害薬キセビナパントと化学放射線療法(CRT)の併用効果を評価した、第3相二重盲検無作為化TrilynX試験の結果が報告された。

試験デザイン

対象

切除不能な局所進行頭頸部扁平上皮がん(p16陰性の中咽頭がん、下咽頭がん、喉頭がん)患者

治療法(レジメン)

試験群:キセビナパント+CRT(n=364) 対照群:プラセボ +CRT(n=366)

評価項目

主要評価項目:盲検下独立レビュー委員会による無イベント生存期間(EFS) 副次評価項目:無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性など

結果

有効性

追跡期間中央値18ヶ月時点において、主要評価項目であるEFSの中央値は試験群で19.4ヶ月に対して対照群で33.1ヶ月であり、EFSの改善は認められなかった(ハザード比:1.33、95%信頼区間:1.05-1.67、p=0.9919)。 副次評価項目であるOSの中央値は、両群で未到達であったが、試験群で悪化傾向が認められた(ハザード比:1.39、95%信頼区間:1.04-1.86)。またPFSの中央値に関しても、試験群で26.8ヶ月に対して対照群で33.1ヶ月であり、試験群で短縮傾向が認められた。

安全性

治療中に発現したグレード3以上の有害事象(TEAE)は、試験群で87.9%(320例)に対して対照群で80.3%(286例)に発症した。 最も一般的なTEAEは、貧血(試験群で21.4%、対照群で14.3%)と、好中球減少(19.5%と19.4%)であった。 重篤なTEAEは、試験群で53.3%(194例)に対して対照群で36.2%(129例)に、また死亡に至ったTEAEは、試験群で6.0%(22例)に対して対照群で3.7%(13例)に発症した。

結論

切除不能な局所進行頭頸部扁平上皮がんに対するキセビナパントとCRTの併用は、CRT単独と比較して予後の改善にはつながらず、安全性プロファイルも不良であり、キセビナパントの使用を支持するデータは認められなかった。 参照元: Xevinapant or Placebo Plus Platinum-Based Chemoradiotherapy in Unresected Locally Advanced Squamous Cell Carcinoma of the Head and Neck (TrilynX): A Randomized, Phase III Study(J Clin Oncol. 2025 DOI: 10.1200/JCO-25-00272.)
ニュース 頭頸部がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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