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成人T細胞白血病・リンパ腫を対象とする樹状細胞ワクチン療法の第II相医師主導治験でクラウドファンディングを実施 九州がんセンター
[公開日] 2025.09.08[最終更新日] 2025.09.08
九州がんセンターは9月2日、成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)に対する樹状細胞ワクチン療法の開発に向けて同センターで実施中の第2相医師主導治験 (ATL-DC-101)について、保険承認を目指す最後の資金調達のため、8月25日からクラウドファンディングを実施中であると発表した。
ATLはウイルスが原因で発症する治療困難な血液がんのひとつで、九州地方に患者さんが多いのが特徴。現在のATL治療である抗がん剤や分子標的薬では、再発率が高く、再発後の治療効果の持続期間は1~6ヶ月程度と極めて短いとされている。また、ATLの治癒を目指した治療に造血幹細胞移植があるが、60歳以上の高齢者に好発するATL患者さんにおいては、臓器の機能低下や様々な合併症により移植を受けられない場合も少なくない。
このような背景のなか、副作用の少ない安全な新しい治療法として期待されているのが「Tax標的樹状細胞ワクチン療法」である。これは、患者さんの白血球から作った樹状細胞に、ウイルス感染の目印としてがん細胞に提示されたTax抗原を取り込ませ、Tax特異的な活性化T細胞を誘導する治療法である。この活性化T細胞がTaxを目印にがん細胞のみを攻撃する、世界初のATLに対するワクチン療法として、臨床応用を目指している。
なお、同試験は2021年から実施されており、これまでに24名のATL患者さんが参加し、残り10名の協力をお願いしているところだという。同センターはリリースにて、「この新たな治療法をATL患者さんに届けるため、みなさまの温かいご支援を何卒宜しくお願い申し上げます」と述べている。
参照元:
九州がんセンター お知らせ
CAMPFIRE (キャンプファイヤー) 治療困難な血液がん(ATL)の新しい治療法を患者さんに届けたい
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