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日本における切除不能3期非小細胞肺がんに対するイミフィンジの長期的な有効性・安全性の検討 Journal of Thoracic Oncologyより

[公開日] 2025.08.29[最終更新日] 2025.08.27

2025年8月18日、医学誌『Journal of Thoracic Oncology』にて、切除不能な3期非小細胞肺がん(NSCLC)を対象に、根治的化学放射線療法(CRT)後のイミフィンジ(一般名:デュルバルマブ)の長期的な有効性と安全性を前向きに評価した、日本国内での大規模な多施設非介入研究であるAYAME試験の結果が報告された。

試験デザイン

対象

2019年7月から2020年12月までに日本国内の52施設で、切除不能3期NSCLCと診断され、CRT後にイミフィンジの処方を受けた患者

治療法(レジメン)

CRT後イミフィンジを最大12ヶ月間投与

評価項目

リアルワールド無増悪生存期間(rwPFS)、間質性肺疾患(ILD)の発生率、特に注目すべき有害事象(AESI)

結果

デュルバルマブ投与後期間を含む3年間、前向きに追跡調査が実施された。 登録された529例中、512例がイミフィンジを投与され、511例が安全性解析の対象となった。

有効性

rwPFSの中央値は、23.2ヶ月(95%信頼区間:18.2-27.2ヶ月)であった。 rwPFS率は、12ヶ月時点で62.5%、18ヶ月時点で54.6%、24ヶ月時点で49.4%、36ヶ月時点で40.4%であった。

安全性

3年間の追跡期間中に、ILDは全グレード含めて387例(75.7%)に認められた。そのうちグレード3のILDは57例(11.2%)、グレード4は0例、グレード5(死亡)は9例(1.8%)であった。 最初のILD発現までの期間の中央値は45.0日であった。 イミフィンジ投与期間中に最も一般的だったAESIは、甲状腺機能障害(12.5%)、肝機能障害(7.2%)、大腸炎(2.0%)であった。 イミフィンジ投与後は、治療に関連したILDやAESIの発生は認められなかった。

結論

AYAME試験は、日本国内で実施された最大規模の前向き観察研究であり、実臨床における切除不能3期NSCLCに対するCRT後のイミフィンジの、長期にわたる安全性と有効性を示した。 参照元: Long-Term Safety and Effectiveness of Durvalumab in Unresectable Stage III non-small cell lung cancer in Japan: A Multicenter Prospective Study (AYAME)(J Thorac Oncol. 2025 DOI: 10.1016/j.jtho.2025.08.010)
ニュース イミフィンジデュルバルマブ免疫チェックポイント阻害薬非小細胞肺がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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