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【論文】肝細胞がんに対するラジオ波焼灼療法と肝切除術の比較 Journal of Clinical Oncologyより

[公開日] 2025.07.09[最終更新日] 2025.07.08

2025年6月24日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて、肝細胞がん(HCC)に対する肝切除術とラジオ波焼灼療法(RFA)の有効性比較を目的とした第3相ランダム化SURF-RCT試験、およびランダム化に同意が得られなかった適格患者における非ランダム化前向き観察SURF-Cohort試験の結果が、日本から報告された。

試験デザイン

対象

腫瘍径3cm以下かつ病変数3個以下の肝細胞がん

治療法(レジメン)

肝切除術またはラジオ波焼灼療法(RFA)

評価項目

RFS(無再発生存期間)とOS(全生存期間)

結果

有効性

国内49施設から、SURF-RCT試験には302例(肝切除群150例、RFA群152例)、SURF-Cohort試験には753例(肝切除群382例、RFA群371例)が登録された。 SURF-RCT試験において、患者の90%は孤立性のHCCを有し、約65%は腫瘍径2.0cm以下であった。5年全生存率は、肝切除群で74.6%に対してRFA群で70.4%(ハザード比=0.96;p=0.84)であり、有意な差は認められなかった。また5年無再発生存率は、肝切除群で42.9%に対してRFA群で42.7%(ハザード比=0.90;p=0.84)であり、有意な差は認められなかった。 一方のSURF-Cohort試験では、背景因子に群間のばらつきがあったが、調整後もOS(p=0.77)およびRFS(p=0.08)に有意な差は認められなかった。

安全性

SURF-RCT試験における重篤な有害事象は、肝切除群の3.3%に発現したのに対し、RFA群では全く発現しなかった。

結論

SURF試験では、腫瘍径3cm以下かつ病変数3個以下の肝細胞がんにおいて、RFAに対する肝切除術の優位性は実証されなかった。 参照元: Surgery Versus Ablation for Hepatocellular Carcinoma: A Randomized Controlled Trial (SURF-RCT Trial) and a Nonrandomized Prospective Observational Trial (SURF-Cohort Trial)(J Clin Oncol. 2025 DOI: 10.1200/JCO-24-02030)
ニュース 肝臓がん ラジオ波焼灼療法肝切除肝細胞がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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