あなたは医師ですか。
脳転移を有する未治療のEGFR変異陽性非小細胞肺がんに対する高用量アウモレルチニブ、長期生存を達成 JAMA Oncologyより
[公開日] 2025.07.08[最終更新日] 2025.07.07
2025年6月26日、医学誌『JAMA Oncology』にて、脳転移を有するEGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)に対する高用量の第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬アウモレルチニブ単剤療法の有効性、安全性を検証した第2相試験(NCT04808752)の結果がZhejiang Cancer HospitalのHui Li氏らにより公表された。
本試験は、脳転移のあるEGFR変異陽性NSCLC患者に対する初回治療として、1日1回アウモレルチニブ165mgを病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで投与し、主要評価項目として治験責任医師評価による12ヶ月無増悪生存率を検証した中国の10施設で実施された試験である。
本試験に登録された63人の患者背景は、女性が61.9%(N=39人)、年齢中央値が60歳(範囲:47~76歳)、49人は少なくとも1つの測定可能な脳病変を有していた(中枢神経系評価可能対象集団)。
追跡期間の中央値28.8ヶ月(95%信頼区間27.0~29.8ヶ月)において、主要評価項目である12ヶ月無増悪生存率は62.1%(95%信頼区間:48.7~73.0%)、無増悪生存期間(PFS)の中央値は20.5ヶ月(95%信頼区間:12.0~26.9ヶ月)を示した。頭蓋内12ヶ月無増悪生存率は76.8%(95%信頼区間:63.2~85.9%)、頭蓋内PFSの中央値は未到達、全生存期間(OS)中央値は未到達を示した。
客観的奏効率(ORR)は88.9%(95%信頼区間:78.4~95.4%)、頭蓋内ORRは82.5%(95%信頼区間:70.9~90.9%)を示した。測定可能な脳病変を有する49人の患者におけるORRは87.8%(95%信頼区間:75.2~95.4%)、頭蓋内ORRは85.7%(95%信頼区間:72.8~94.1%)を示した。
一方の安全性として、最も多くの患者で確認されたグレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)は血中クレアチンキナーゼ上昇が27.0%(N=17人)であった。また治療関連死は報告されなかった。
以上の結果よりHui Li氏らは「脳転移を有する未治療のEGFR変異陽性非小細胞肺がんに対する高用量アウモレルチニブは、管理可能な安全性プロファイルと長期的な生存率の改善を示しています」と結論付けた。
参照元:
High-Dose Aumolertinib for Untreated EGFR-Variant Non–Small Cell Lung Cancer With Brain Metastases(JAMA Oncology 2025 Doi:10.1001/jamaoncol.2025.1779)
ニュース
肺がん
EGFRアウモレルチニブ脳転移非小細胞肺がん
治験・臨床試験
一覧を見る
リサーチ・調査
一覧を見る
ニュース
一覧を見る
イベント
一覧を見る
動画
一覧を見る
体験談
一覧を見る
患者会
一覧を見る
ログインいただくと特定のがん種の最新情報をお知らせしたり、チャットでご相談していただけるようになります。



