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【論文】局所進行頭頸部扁平上皮がんに対する術前・術後キイトルーダの追加、無イベント生存率を有意に改善 New England Journal of Medicineより

[公開日] 2025.07.02[最終更新日] 2025.06.23

2025年6月18日、医学誌『New England Journal of Medicine』にて、局所進行頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)に対する標準治療に術前・術後キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)を追加することの有効性と安全性を評価した第3相KEYNOTE-689試験(NCT03765918)の結果が報告された。

試験デザイン

対象

局所進行頭頸部扁平上皮がん患者

治療法(レジメン)

試験群:標準療法*に加えて、術前キイトルーダ2サイクルと術後キイトルーダ15サイクル(いずれも200mgを3週間ごとに投与)(n=363) 対照群:標準療法*のみ(n=351) *手術と放射線療法±シスプラチン

評価項目

主要評価項目:無イベント生存率(EFS) 副次評価項目:病理学的大奏効(mPR)率、全生存期間(OS)

結果

有効性

中央値38.3ヶ月の追跡期間において、以下の通り、すべての評価集団においてキイトルーダ群が対照群と比較して無イベント生存率を有意に改善した。 CPS-10集団(試験群234名、対照群231名): 36ヶ月時点のEFS率は、試験群で59.8%に対して対照群で45.9%(ハザード比:0.66、95%信頼区間:0.49-0.88、P=0.004)。 CPS-1集団(試験群347名、対照群335名): 36ヶ月時点のEFS率は、試験群で58.2%に対して対照群で44.9%(ハザード比:0.70、95%信頼区間:0.55-0.89、P=0.003)。 全集団(試験群363名、対照群351名): 36ヶ月時点のEFS率は、試験群で57.6%に対して対照群で46.4%(ハザード比:0.73、95%信頼区間:0.58-0.92、P=0.008)。 また、両群ともに約88%の参加者が手術を完了しており、術前療法としてのキイトルーダが手術の実施に影響しないことが示された。

安全性

グレード3以上の治療関連有害事象は、試験群で44.6%、対照群で42.9%に発生した。これには死亡例が試験群で1.1%、対照群で0.3%含まれた。 試験群では、潜在的に免疫関連のグレード3以上の有害事象が10.0%の参加者に発生したが、新たな安全性シグナルは特定されなかった。

結論

局所進行HNSCC患者において、標準治療への術前・術後キイトルーダの追加は、EFSを統計学的に有意に改善することが明らかになった。 参照元: Neoadjuvant and Adjuvant Pembrolizumab in Locally Advanced Head and Neck Cancer(N Engl J Med. 2025 DOI: 10.1056/NEJMoa2415434)
ニュース 頭頸部がん キイトルーダペムブロリズマブ免疫チェックポイント阻害薬扁平上皮がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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