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【論文】再発または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の日本人患者に対するエプキンリ、長期的な有効性と安全性を示す International Journal of Clinical Oncologyより

[公開日] 2025.06.09[最終更新日] 2025.06.09

2025年5月28日、医学誌『International Journal of Clinical Oncology』にて、再発または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の日本人患者に対するCD3およびCD20を標的とした二重特異性抗体エプキンリ(一般名:エプコリタマブ)の有効性・安全性を検証した単群の第1/2相EPCORE NHL-3試験(NCT04542824)の3年間の追跡結果が報告された。

試験デザイン

対象

2種類以上の全身療法による前治療歴がある再発または難治性のCD20陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の日本人患者

治療法(レジメン)

試験群:エプキンリ(n=36)、添付文書の用法・用量に従って投与 対照群:‐

評価項目

主要評価項目:全奏効率(ORR) 副次評価項目:完全奏効率(CR)、奏効期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性、微小残存病変(MRD)陰転化など

結果

有効性

追跡期間中央値36.7ヶ月の結果、ORRは56%、そのうちCRは47%であった。DORの中央値は15.2ヶ月であり、CRを達成した症例のDORの中央値は未到達、CRを達成した症例のうち推定53%は3年時点でもCRを維持していた。PFSの中央値は4.1ヶ月、OSの中央値は14.9ヶ月であった。CR達成症例においては、PFSおよびOSの中央値はいずれも未到達であった。 3年時点での全体のPFS率の推定値は25%、OS率39%、CR達成者ではそれぞれ53%と71%であった。 評価可能な30例中17例(57%)が微小残存病変(MRD)の陰転化を達成し、より長いPFSとの関連が認められた。

安全性

最も多く認められた治療関連有害事象(TEAE)は、サイトカイン放出症候群(83%)、注射部位反応(69%)、好中球減少症(39%)であり、これまでの報告と一致していた。治療関連の死亡例は認められなかった。

結論

3年を超える追跡調査において、エプキンリ治療は、日本人の再発・難治性DLBCL患者において、一貫して持続的な奏効と高いMRDの陰転化率を示した。また安全性は過去の報告と同様のプロファイルであった。これらの長期寛解のデータは、治療困難な患者集団においてエプキンリが有望な治療選択肢であることを示すものである。 参照元: Efficacy and safety of epcoritamab in Japanese patients with relapsed or refractory diffuse large B-cell lymphoma: 3-year follow-up from the EPCORE NHL-3 trial(Int J Clin Oncol. 2025 Doi:10.1007/s10147-025-02788-0.)
ニュース 悪性リンパ腫 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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