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【論文】マイクロサテライト不安定性を有する進行胃/食道胃接合部がんに対する初回治療としてのオプジーボ+低用量ヤーボイ、良好で持続的な効果を示す Journal of Clinical Oncologyより

[公開日] 2025.06.04[最終更新日] 2025.05.29

2025年5月16日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて、マイクロサテライト不安定性(MSI-H)を有する進行胃/食道胃接合部がんに対する初回治療としてのオプジーボ(一般名:ニボルマブ)+低用量ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の有効性・安全性を検証した、単群第2相NO LIMIT試験(WJOG13320G)(jRCT2080225304)の結果が報告された。

試験デザイン

対象

MSI-Hを有する進行胃/食道胃接合部がん

治療法(レジメン)

試験群:オプジーボ+低用量ヤーボイ併用療法(n=29) 対照群:-

評価項目

主要評価項目:全奏効率(ORR) 副次評価項目:病勢制御率(DCR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性など

結果

有効性

主要評価項目であるORRは、62.1%(95%信頼区間:42.3‐79.3)、そのうち完全奏効率(CR)は10.3%であった。また、副次評価項目であるDCRは79.3%(95%信頼区間:60.3-92.0)であった。 PFSの中央値は13.8ヶ月(95%信頼区間:13.7ヶ月‐未到達)、OSの中央値は未到達(95%信頼区間:13.7ヶ月‐NR)、また12ヶ月時点での生存率は79.5%であった。

安全性

治療関連有害事象(TRAE)は、グレードを問わず患者の93.1%に発生し、グレード3以上の有害事象は患者の37.9%に発現した。 追跡期間中央値9.0ヶ月時点で、21例が治療を中止し、そのうち12例(41.4%)はTRAEが原因であった。しかし、12例中11例(TRAEと病勢進行が併発した1例は除外)は、治療中止後も抗腫瘍効果が持続した(奏効期間:0.9ヶ月以上-15.6ヶ月以上)。

結論

オプジーボ+低用量ヤーボイ併用療法は、MSI-Hを有する進行胃/食道胃接合部がんの初回治療として、良好な抗腫瘍効果を示し、有害事象による治療中止後もその効果が持続することが示唆された。 なお同試験は、近畿大学を中心に日本で実施された試験である。 参照元: Phase II Study (NO LIMIT, WJOG13320G) of First-Line Nivolumab Plus Low-Dose Ipilimumab for Microsatellite Instability-High Advanced Gastric or Esophagogastric Junction Cancer(J Clin Oncol. 2025 Doi: 10.1200/JCO-24-02463.)
ニュース 胃がん MSI-Hイピリムマブオプジーボニボルマブヤーボイ胃食道接合部がん

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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