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【論文】転移性去勢抵抗性前立腺がんに対するキイトルーダ+イクスタンジ、主要評価項目を達成せず Annals of Oncologyより

[公開日] 2025.06.03[最終更新日] 2025.06.09

2025年5月16日、医学誌『Annals of Oncology』にて、ドセタキセル以外の化学療法未治療の転移性去勢抵抗性前立腺がんに対する抗PD-1抗体薬キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)+アンドロゲン受容体阻害薬イクスタンジ(一般名:エンザルタミド)の有効性・安全性を比較検証した、ランダム化二重盲検第3相KEYNOTE-641試験(NCT03834493)の中間解析の結果が報告された。

試験デザイン

対象

(ドセタキセル以外の)化学療法歴がなく、ザイティガ(一般名:アビラテロン)投与歴がない、あるいは不応/抵抗性の転移性去勢抵抗性前立腺がん

レジメン

試験群:キイトルーダ+イクスタンジ(n=621名) 対照群:プラセボ+イクスタンジ(n=623名)

評価項目

主要評価項目:全生存期間(OS)、画像診断に基づく無増悪生存期間(rPFS) 副次評価項目:安全性など

結果

有効性

追跡期間中央値27.6ヶ月時点において、OSの中央値は、試験群で24.7ヶ月に対して対照群で27.3ヶ月(ハザード比:1.04、95%信頼区間:0.88-1.22、p=0.66)であった。またrPFSの中央値は、試験群で10.4ヶ月に対して対照群で9.0ヶ月(ハザード比:0.98、95%信頼区間:0.84-1.14、p=0.41)であり、いずれの主要評価項目においても、キイトルーダ併用による統計的有意な差は認められなかった。

安全性

グレード3以上の治療関連有害事象は、キイトルーダ+イクスタンジを1回以上投与された症例において31.2%(n=192/615名)、プラセボ+イクスタンジを1回以上投与された症例において10.8%(n=67/620名)でそれぞれ発現が認められた。また試験群で11.5%(71/615名)、対照群で3.4%(21/620名)の症例が、治療関連有害事象により治療を中断した。

結論

エンザルタミドに対するキイトルーダの追加は、有害事象の発現率が高かったものの、有効性の改善は認められなかった。 OSにおけるキイトルーダ併用の有益性が認められなかったことから、同試験は途中中止となった。 参照元: Pembrolizumab plus enzalutamide versus placebo plus enzalutamide for chemotherapy-naive metastatic castration-resistant prostate cancer: the randomized, double-blind, phase III KEYNOTE-641 study(Ann Oncol. 2025 Doi:10.1016/j.annonc.2025.05.007.)
ニュース 前立腺がん イクスタンジエンザルタミドキイトルーダペムブロリズマブ去勢抵抗性

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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