• 検索
  • 相談
  • お知らせ
  • メニュー
  • がん種
  • 特集
  • 治験
  • リサーチ
  • イベント
  • 体験談
  • 患者会
  • 辞典
  • お役立ち

【論文】転移性ホルモン感受性前立腺がんに対するキイトルーダ+イクスタンジ+アンドロゲン除去療法、主要評価項目を達成せず Annals of Oncologyより

[公開日] 2025.06.03[最終更新日] 2025.05.29

2025年5月16日、医学誌『Annals of Oncology』にて、化学療法未治療の転移性ホルモン感受性前立腺がんに対する初回治療抗PD-1抗体薬キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)+アンドロゲン受容体阻害薬イクスタンジ(一般名:エンザルタミド)+アンドロゲン除去療法の有効性・安全性を比較検証した、ランダム化二重盲検第3相KEYNOTE-991試験(NCT04191096)の中間解析の結果が報告された。

試験デザイン

対象

化学療法歴がなく、ザイティガ(一般名:アビラテロン)投与歴がない、あるいは不応/抵抗性の転移性ホルモン感受性前立腺がん

治療法(レジメン)

試験群:キイトルーダ+イクスタンジ+アンドロゲン除去療法(n=626名) 対照群:イクスタンジ+アンドロゲン除去療法(n=625名)

評価項目

主要評価項目:画像診断に基づく無増悪生存期間(rPFS)、全生存期間(OS) 副次評価項目:安全性など

結果

有効性

追跡期間中央値21.1ヶ月時点において、rPFSは両群ともに中央値に未到達(ハザード比:1.20、95%信頼区間:0.96-1.49、p=0.9467)、またOSに関しても中央値に未到達(ハザード比:1.16、95%信頼区間:0.88~1.53、正式な統計学的検定は実施されていない)であった。

安全性

グレード3以上の有害事象および重篤な有害事象のそれぞれの発現率は、試験群で61.9%と40.3%、対照群で38.1%と23.2%であった。特に発疹(全グレード)の発現率に関しては、試験群で25.1%に対して対象群で9.3%であり、キイトルーダ併用により高くなる傾向を示した。

結論

エンザルタミド+アンドロゲン除去療法に対するキイトルーダの追加は、有害事象の発現率が高く、新たな安全性シグナルとして発疹が認めれらたものの、有効性の改善は示さなかった。 主要評価項目におけるキイトルーダ併用の有益性が認められなかったことから、同試験は中止となった。 参照元: Pembrolizumab plus enzalutamide and androgen deprivation therapy versus placebo plus enzalutamide and androgen deprivation therapy for metastatic hormone-sensitive prostate cancer: the randomized, double-blind, phase III KEYNOTE-991 study(Ann Oncol. 2025 10.1016/j.annonc.2025.05.008.)
ニュース 前立腺がん アンドロゲン除去療法イクスタンジエンザルタミドキイトルーダペムブロリズマブホルモン感受性

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

治験・臨床試験

一覧を見る

リサーチ・調査

一覧を見る

ニュース

一覧を見る

イベント

一覧を見る

患者会

一覧を見る

電話受付:平日(月〜金)10:00-18:00