2月27日、厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が開催された。同部会において、審議事項のうち製品が、また報告事項のうち1製品が抗がん剤関連であった。
審議品目
テビムブラ点滴静注100mg(チスレリズマブ(遺伝子組換え))
申請企業:BeiGene Japan
効能・効果:
「根治切除不能な進行・再発の食道がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
テビムブラは抗PD-1抗体薬のひとつ。今回は、1次治療としてテビムブラと化学療法との併用、2次治療としてテビムブラ単剤で承認となった。
なお食道がん領域では、抗PD-1抗体として既にオプジーボ(一般名:ニボルマブ)やキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)が承認されている。
ラズクルーズ錠80mg、同錠240mg(ラゼルチニブメシル酸塩水和物)
申請企業:ヤンセンファーマ
効能・効果:
「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
ラズクルーズは、既に承認されているタグリッソ(一般名:オシメルチニブ)に続く、第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害剤である。
EGFRとMETを標的とする二重特異性抗体ライブリバント(一般名:アミバンタマブ)との併用において使用される(【報告品目】参照)。
テブダック点滴静注用40mg(チソツマブベドチン(遺伝子組換え))
申請企業:ジェンマブ
効能・効果:
「がん化学療法後に増悪した進行又は再発の子宮頸がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
テブダックは、組織因子(TF)を標的とするモノクローナル抗体と微小管阻害薬・モノメチルアウリスタチンE(MMAE)を結合させた抗体薬複合体(ADC)。子宮頸がんでは初めてのADCである。
プラチナ系抗がん剤や抗PD-(L)1抗体の治療歴の有無に関わらず、単剤で使用できる薬剤である。
ティブソボ錠250mg(イボシデニブ)
申請企業:日本セルヴィエ
効能・効果:
「IDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
IDH1(イソクエン酸デヒドロゲナーゼ1)は、正常な細胞の代謝経路のひとつ(クエン酸回路)の一部を担う酵素である。IDH1遺伝子に変異が起きると、がん細胞の増殖・活性化に寄与する異常な代謝物(2-ヒドロキシグルタル酸)が産生され、がんの発生や増悪が起きると考えられている。
ビダーザ(一般名:アザシチジン)との併用で承認予定であり、特に、強力な化学療法の適応とならない未治療の急性骨髄性白血病に対する使用が見込まれる。
ベネクレクスタ錠10mg、同錠50mg、同錠100mg(ベネトクラクス)
申請企業:アッヴィ
効能・効果:
「再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品
ベネクレクスタは経口BCL-2阻害薬であり、既に「再発・難治性の慢性リンパ性白血病」および「急性骨髄性白血病(AML)」を効果・効能として承認されている。
なお今回は、ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤イムブルビカ(一般名:イブルチニブ)との併用として承認予定である。
イミフィンジ点滴静注120mg、同点滴静注500mg(デュルバルマブ(遺伝子組換え))
申請企業:アストラゼネカ
効能・効果:
「限局型小細胞肺がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品
イミフィンジは抗PD-L1抗体薬のひとつ。限局型の小細胞肺がんの治療においては初めての免疫チェックポイント阻害剤である。
また、これまで同時化学放射線療法後の維持療法として使用可能な薬剤がなく、今回が維持療法として使える薬剤としても初めての承認となる。
報告品目
ライブリバント点滴静注350mg(アミバンタマブ(遺伝子組換え))
申請企業:ヤンセンファーマ
効能・効果:
「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品
ライブリバントは、EGFRとMETを標的とする二重特異性抗体。経口第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害剤ラズクルーズ(【審議品目】参照)との併用で、EGFR陽性非小細胞肺がんの初回治療として効能・用量が追加となる。
なおライブリバントは、既に2024年9月にEGFRエクソン20挿入変異陽性の非小細胞肺がんを効能・効果として承認されている。
参照元:
厚生労働省 薬事・食品衛生審議会(薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会)