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既治療のBRCA1/2遺伝子変異陽性進行卵巣がんに対するルカパリブ、全生存期間を改善せず The Lancet Oncologyより

[公開日] 2025.02.19[最終更新日] 2025.02.17

この記事の3つのポイント ・既治療のBRCA1/2遺伝子変異陽性進行卵巣がんを対象とした第3相のARIEL4試験 ・低PARP阻害薬であるルカパリブ単剤療法の有効性・安全性を検討 ・化学療法と比較して全生存期間を改善せず
2025年2月、医学誌『The Lancet Oncology』にて、複数の治療歴があるBRCA1/2遺伝子変異陽性進行卵巣がんに対するPARP阻害薬ルカパリブ単剤療法の有効性、安全性を検証した第3相のARIEL4試験(NCT02855944)の最終解析の結果がPrincess Margaret Cancer CentreのAmit M Oza氏らにより公表された。 ARIEL4試験は、2レジメン以上の化学療法治療歴のあるBRCA1/2遺伝子変異陽性の進行卵巣がん患者(N=349人)に対して、1日2回ルカパリブ600mgを投与する群(N=233人)、もしくは標準化学療法を投与する群に2対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として主治医評価の無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目である全生存期間(OS)、安全性を比較検証した無作為化オープンラベル国際多施設共同の試験である。 本試験の追跡期間中央値41.2ヶ月時点において、副次評価項目であるOSの中央値はルカパリブ群の19.4ヶ月(95%信頼区間:15.2-23.6ヶ月)に対して標準化学療法群で25.4ヶ月(95%信頼区間:21.4-27.6ヶ月)、標準化学療法群に比べてルカパリブ群で死亡のリスクが30%(HR:1.3,95%信頼区間:1.0-1.7,P=0.047)増加することが示唆された。 一方の安全性として、本試験で新たに確認された有害事象(AE)はなかった。最も多くの患者で確認されたグレード3-4のAEは、貧血/ヘモグロビン減少がルカパリブ群の25%(N=59/232人)に対して標準化学療法群で6%(N=7/113人)、好中球減少症/好中球数減少がルカパリブ群の11%(N=26/232人)に対して標準化学療法群で14%(N=16/113人)を示した。重篤な有害事象(SAE)はルカパリブ単剤群の28%(N=66/232人)に対して標準化学療法群で12%(N=14/113人)を示した。 以上のARIEL4試験の最終解析の結果よりAmit M Oza氏らは「進行卵巣がんにおける化学療法とPARP阻害剤の最適な順序について、より深く理解する必要性を強調しています」と結論付けた。 参照元: Rucaparib versus chemotherapy for treatment of relapsed ovarian cancer with deleterious BRCA1 or BRCA2 mutation (ARIEL4): final results of an international, open-label, randomised, phase 3 trial(The Lancet Oncology 2024 Doi:10.1016/S1470-2045(24)00674-0
ニュース 卵巣がん BRCAルカパリブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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