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【論文】進行期肺がんにおける全身薬物療法中の時間毒性調査 JCO Oncology Practiceより

[公開日] 2025.01.07[最終更新日] 2025.01.06

2024年12月20日、医学誌『JCO Oncology Practice』にて、初回治療に全身薬物療法を実施するIV期の肺がん患者さんを対象とした時間毒性調査の結果が報告された。

試験デザイン

対象

2019年から2021年に全身薬物療法を開始したIV期の肺がん(デンマークで実施された全国コホート研究)

方法

時間毒性は、「物理的に医療システムと接触した日数 」と定義。具体的には、術前・手術および術後ケア、輸液、採血、検査受診を含む院内で行われたがん治療、外来受診や治療合併症によるものを含むすべての受診や入院、薬局受診など、がん治療に関連するすべての時間を指す。 期間内に登録された症例において、時間毒性の程度と1年間の累積死亡率が評価された。

結果

IV期肺がん4,384例を対象に調査が行われた。治療開始後の1年生存率は45%であった。生存日数のうち、1年間の時間毒性の平均累計は56日、一方の平均在宅日数は198日であった。全体として、生存日数の約22%が時間毒性としてなんらかの医療システムとの接触に費やされており、これは非小細胞肺がん(22%)と小細胞肺がん(24%)でほぼ同様だった。また、治療薬毎で解析した結果、化学療法で24%、免疫療法で21%、免疫化学療法で21%、分子標的薬で16%であった。

結論

IV期肺がんの全身薬物療法開始後、平均で約22%の時間、すなわち5日間のうち1日以上が、医療システムとの物理的な接触に費やされていることが明らかとなった。この情報は、がん治療に関連する負担として、共同意思決定をする上でも役立つものと考えられる。 参照元: Time Toxicity of Systemic Anticancer Therapy for Metastatic Lung Cancer in Routine Clinical Practice: A Nationwide Cohort Study(JCO Oncol Pract 2024 doi: 10.1200/OP-24-00526.)
ニュース 肺がん 時間毒性

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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