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高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫に対するダラキューロ、多発性骨髄腫への進展を有意に抑制 -米ジョンソン・エンド・ジョンソン社-
[公開日] 2024.12.25[最終更新日] 2024.12.20
米ジョンソン・エンド・ジョンソン社は12月8日、高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫を対象とした第3相AQUILA試験において、ダラキューロ(一般名:ダラツムマブ)が、多発性骨髄腫への進展リスクを低減するとともに全生存期間(OS)を延長させたことを発表した。
AQUILA試験は、高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫患者さんを対象に、ダラキューロ投与群(194人)と現在の標準治療である経過観察群(196人)を比較した試験。追跡期間中央値が65.2ヵ月(範囲:0-76.6ヵ月)時点において、ダラキューロ群では経過観察群よりも統計学的に有意な無増悪生存期間(PFS:増悪は、国際骨髄腫作業部会[International Myeloma Working Group: IMWG]による多発性骨髄腫の診断基準[SLiM-CRAB]に従って判定された多発性骨髄腫への進展又は死亡と定義))の延長が認められた。また60ヵ月時点で無増悪状態が維持されていた患者さんの割合は、ダラキューロ群の63.1%に対して経過観察群で40.8%であった(HR=0.49、95%信頼区間=0.36-0.67、P<0.001)。
現在のMayo2018基準で高リスクに分類された患者さんにおけるPFSの中央値は、ダラキューロ群で未達であったのに対し、経過観察群では22.1カ月であった(HR=0.36、95%信頼区間=0.23-0.58)。
また5年生存率に関しては、ダラキューロ群で93%であったのに対し、経過観察群で86.9%であり、ダラキューロによる生存期間の延長効果も認められた(HR=0.52、95%信頼区間=0.27-0.98)。
安全性に関しては、治療中に発現したグレード3/4の有害事象(TEAE)の発現率は、ダラキューロ群で40.4%に対して経過観察群で30.1%であった。また、発現率がいずれかの群で5%以上認めれたグレード3/4のTEAEは、高血圧(それぞれの群で5.7%と4.6%)であった。ダラキューロの投与中止に至ったTEAEの発現率は低く(5.7%)、死亡に至ったTEAEの発現率も両群とも低値であった(それぞれの群で0.5%と2.0%)。
なお同試験の結果の詳細は、2024年米国血液学会年次総会および医学雑誌『The New England Journal of Medicine』誌において発表されている。
参照元:
ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース
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