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再発難治性末梢性T細胞リンパ腫に対するエザルミア、良好な抗腫瘍効果を示す

[公開日] 2024.11.08[最終更新日] 2024.11.08

この記事の3つのポイント ・再発難治性末梢性T細胞リンパ腫を対象とした第2相のVALENTINE-PTCL01試験 ・EZH1/2阻害剤であるエザルミアの有効性・安全性を検証 ・エザルミアによる安全で良好な抗腫瘍効果を示す
2024年10月29日、医学誌『The Lancet Oncology』にて、再発難治性末梢性T細胞リンパ腫に対するEZH1/2阻害剤であるエザルミア(一般名:バレメトスタット)単剤療法の有効性、安全性を検証した第2相のVALENTINE-PTCL01試験(NCT04703192)の結果がUniversity of BolognaのPier Luigi Zinzani氏らにより公表された。 本試験は、再発難治性末梢性T細胞リンパ腫患者に対して、28日を1サイクルとして1日1回エザルミア200mg単剤を病勢進行または予期せぬ有害事象が発現するまで投与し、主要評価項目として盲検下独立判定委員会(BICR)評価による客観的奏効率(ORR)を検証した多施設共同オープンラベルシングルアームの第2相試験である。 本試験に登録された患者背景は、末梢性T細胞リンパ腫が133人で、年齢の中央値は69.0歳。性別は男性が68%(N=91人)、女性が32%(N=42人)。成人T細胞白血病/リンパ腫は22人で、年齢中央値66.5歳、性別は男性68%(N=15人)、女性32%(N=ン人)。以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。 本試験の結果、有効性評価可能であった119人の末梢性T細胞リンパ腫群の客観的奏効率は44%(95%信頼区間:35%-53%,N=52人)を示した。 最も多くの患者で確認されたグレード3から4の有害事象は、血小板減少症が末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)群で23%(N=31/133人)、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)群で50%(N=11/22人)、貧血が19%(N=25人)、46%(N=10人)、好中球減少症が17%(N=23人)、18%(N=4人)を示した。重篤な有害事象(SAE)発症率は末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)群で40%(N=53人)、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)群で68%(N=15人)を示した。 以上のVALENTINE-PTCL01試験の結果より、Pier Luigi Zinzani氏らは、「再発難治性末梢性T細胞リンパ腫患者に対するエザルミアは、良好な抗腫瘍効果を示し、安全性プロファイルも管理可能な内容でした」と結論付けた。 参照元: Valemetostat for patients with relapsed or refractory peripheral T-cell lymphoma (VALENTINE-PTCL01): a multicentre, open-label, single-arm, phase 2 study(The Lancet Oncology 2024 doi: 10.1016/S1470-2045(24)00503-5)
ニュース 悪性リンパ腫 エザルミアバレメトスタット末梢性T細胞性リンパ腫

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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