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再発難治性非ホジキンリンパ腫に対するエザルミア、良好な抗腫瘍効果を示す

[公開日] 2024.11.07[最終更新日] 2024.11.06

この記事の3つのポイント ・再発難治性非ホジキンリンパ腫を対象とした第1相試験 ・EZH1/2阻害剤であるエザルミアの有効性・安全性を検討 ・エザルミアは、良好な抗腫瘍効果と管理可能な安全性シグナルを示す
2024年10月29日、医学誌『The Lancet Oncology』にて再発難治性非ホジキンリンパ腫患者に対するEZH1/2阻害剤であるエザルミア単剤療法の有効性、安全性を検証した第1相試験(NCT02732275)の結果がNational Cancer Center HospitalのDai Maruyama氏らにより公表された。 本試験は、再発難治性非ホジキンリンパ腫患者に対して28日を1サイクルとして1日1回エザルミア(一般名:バレメトスタット)150mg,200mg,250mg,300mg単剤を病勢進行または予期せぬ有害事象が発現するまで投与し、主要評価項目として安全性、薬物動態、第2相試験推奨用量(RPIID)、副次評価項目として最大耐用量、抗腫瘍効果を検証した多施設共同非盲検化単群の第1相試験である。 本試験が開始された背景として、非ホジキンリンパ腫に対する治療選択肢は限られており、予後は依然として不良である。以上の背景より、EZH1/2阻害剤であるエザルミアの有用性を検証する目的で本試験が開始された。 本試験に登録された90人の患者背景は下記の通りである。性別は男性53人、女性37人。人種はアジア人49人、白人33人、黒人9人。がん種は末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)57人、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATL)14人、B細胞非ホジキンリンパ腫が19人であった。 主要評価項目である安全性に関して、最も多くの患者で確認された治療関連有害事象は、血小板数減少が58%(N=52/90人)、味覚障害が50%(N=45人)、貧血が42%(N=38人)を示した。グレード3-4の有害事象は、好中球数減少が23%(N=21人)、血小板数減少が20%(N=18人)、リンパ球数減少が19%(N=17人)、最も多くの患者で確認された重篤な有害事象はニューモシスティスジロベシ肺炎で4%(N=4人)を示した。 副次評価項目である客観的奏効率は54.5%(95%信頼区間:43.6%-65.2%,N=48/88人)を示した。最大耐用量は到達せず、RPIIDは1日1回200mgとして決定された。 以上の結果よりDai Maruyama氏らは、「再発難治性非ホジキンリンパ腫に対するエザルミア単剤療法は良好な抗腫瘍効果を示し、忍容性も良好でした」と結論付けた。 参照元: Valemetostat monotherapy in patients with relapsed or refractory non-Hodgkin lymphoma: a first-in-human, multicentre, open-label, single-arm, phase 1 study(Lancet Oncology 2024 Doi:10.1016/S1470-2045(24)00502-3)
ニュース 悪性リンパ腫 B細胞非ホジキンリンパ腫EZH1/2エザルミアバレメトスタット成人T細胞白血病/リンパ腫末梢性T細胞リンパ腫非ホジキンリンパ腫

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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