MSD株式会社は8月28日、抗PD-1抗体「キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))」について、非小細胞肺がんにおける術前・術後補助療法の国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表した。
非小細胞肺がん患者さんには、比較的早期では治癒を目的とした外科手術が行われるが、手術後に再発する場合もあり、再発を防ぐための新たな治療の選択肢が求められていた。
今回の承認は、II期、IIIA期またはIIIB期(T3-4N2)の周術期の非小細胞肺がん患者797例(日本人82例を含む)を対象とした、国際共同第3相試験であるKEYNOTE-671試験の結果に基づいている。同試験において、術前療法としてのキイトルーダ+化学療法および術後療法としてのキイトルーダ単独療法は、術前療法としての化学療法と比較して、全生存期間(OS)および無イベント生存期間(EFS)を有意に延長した(OS: HR=0.72、95%信頼区間:0.56-0.93、p=0.00517, EFS: HR=0.58、95%信頼区間:0.46-0.72、p<0.00001)。
また、安全性に関しては、安全性解析対象396例中383例(96.7%)(日本人39例中39例を含む)に副作用が認め、20%以上発現が見られた副作用は、悪心が216例(54.5%)、好中球数減少が169例(42.7%)、貧血が143例(36.1%)、白血球数減少が111例(28.0%)、疲労が108例(27.3%)、便秘が107例(27.0%)および食欲減退が92例(23.2%)であった。
参照元:MSD株式会社 プレスリリース