ヤンセンファーマ株式会社は5月31日、上皮成長因子受容体(EGFR)及び間葉上皮転換因子(MET)を標的とする二重特異性抗体アミバンタマブ(遺伝子組換え)と化学療法(カルボプラチンとペメトレキセド)の併用療法について、第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)による前治療無効のEGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がん(NSCLC)に対する治療として、製造販売承認申請を行ったことを発表した。
今回の申請は、第3世代EGFR-TKIであるオシメルチニブによる治療中又は治療後に病勢進行した局所進行性又は転移性のEGFR遺伝子変異陽性NSCLCを対象に、アミバンタマブ+化学療法の有効性と安全性を評価した第3相MARIPOSA-2試験(NCT04988295)のデータに基づくものである。
同試験において、アミバンタマブ+化学療法群は、化学療法単独群と比較して、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を有意に改善し、病勢進行または死亡のリスクを52%減少さた(HR=0.48、95%信頼区間:0.36-0.64、P<0.001)。 またアミバンタマブ+化学療法において最も多くみられた有害事象は、血液学的事象、EGFR関連事象、MET関連事象であり、各薬剤単独の安全性プロファイルと比較して、併用することによる新たな安全性シグナルは認められなかった。また、アミバンタマブ+化学療法群における注入に伴う反応(infusion-related reaction=IRR)は58%であった。
なお、MARIPOSA-2試験の結果の詳細は、2023年の欧州腫瘍学会(ESMO)年次集会のプレジデンシャル・シンポジウムで発表されていた。
参照元:
ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース
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