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根治的膀胱切除術非適応のBCG療法不応高リスク筋層非浸潤性膀胱がんに対するキイトルーダ、良好な効果を示す

[公開日] 2024.05.24[最終更新日] 2024.05.24

この記事の3つのポイント ・根治的膀胱切除術非適応のBCG療法不応高リスク筋層非浸潤性膀胱がんを対象とした第2相のKEYNOTE-057試験
・抗PD-1抗体薬であるキイトルーダ単剤の有効性・安全性を検討
・有効性、安全性ともに良好な成績を示す
2024年05月10日、医学誌『The Lancet Oncology』にて、根治的膀胱切除術非適応のBCG療法不応高リスク筋層非浸潤性膀胱がんに対する抗PD-1抗体薬であるキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)単独療法の有効性、安全性を検証した第2相のKEYNOTE-057試験(NCT02625961)の結果がVita-Salute San Raffaele UniversityのAndrea Necchi氏らにより公表された。 KEYNOTE-057試験は、根治的膀胱摘除術不適格または拒否されたBCG療法が不応の高リスク筋層非浸潤性膀胱がん患者に対して、3週を1サイクルとしてキイトルーダ200mg単剤療法を最大35サイクル実施し、主要評価項目として12ヶ月病勢コントロール率(DCR)、副次評価項目として安全性を検証した国際多施設共同試験である。 本試験に登録された132人の患者背景は、性別が男性79%(N=104人)、女性21%(N=21人)、キイトルーダの治療期間中央値は10サイクル(IQR:6-27サイクル)であった。 追跡期間中央値45.4ヶ月時点での結果は、主要評価項目である12ヶ月病勢コントロール率(DCR)は43.5%(95%信頼区間:34.9%-51.9%)を示した。副次評価項目である全グレードの治療関連有害事象(TRAE)発症率は73%(N=97/132人)、グレード3もしくは4のTRAE発症率は14%(N=19人)で、主なTRAEは大腸炎が2%(N=3人)、下痢が2%(N=2人)を示した。重篤なTRAEは13%(N=17人)の患者で確認されたが、死亡は確認されなかった。 以上のKEYNOTE-057試験の結果よりAndrea Necchi氏らは「B根治的膀胱摘除術不適格または拒否されたBCG療法が不応の高リスク筋層非浸潤性膀胱がん患者に対する抗PD-1抗体薬キイトルーダ単剤療法は、良好な抗腫瘍効果を示し、忍容性も良好でした」と述べている。 参照元:
Pembrolizumab monotherapy for high-risk non-muscle-invasive bladder cancer without carcinoma in situ and unresponsive to BCG (KEYNOTE-057): a single-arm, multicentre, phase 2 trial(The Lancet Oncology 2024. doi:10.1016/S1470-2045(24)00178-5)
ニュース 膀胱がん キイトルーダ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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